1.材料開発
 
ナノセルロース
パルプ、木材、果皮、海藻など多様な原料から製造されるナノセルロース(CNF)を作製しています。
樹脂複合材料
CNFを補強材として活用し、熱可塑性樹脂や生分解性樹脂との複合化により、強度・耐熱性・成形性の向上を目指しています。
ゴム複合材料
天然ゴムや合成ゴムとCNFを複合化し、分散性や補強効果の高いゴム材料を開発。タイヤや工業用ゴム部品などへの応用を展開中です。
機能性素材
農業残渣や食品副産物(果皮、おから等)を原料とすることで、食品・化粧品・医薬部外品等に適したナノセルロース素材(増粘、保水、ゲル化、バリア性付与)への応用を探っています。
高発色素材
CNFを顔料の分散剤とすることで発色性が高い材料の開発を進めています。
2.技術開発
 
プロセスインフォマティクス(PI)
射出成形や溶融混練などの製造工程における条件を、近赤外分光プローブなどを活用してリアルタイムに計測・解析。最適プロセス設計を支援します。
DX・AI活用技術
ナノセルロースの形態・化学構造と物性との相関をAIで解析。ばらつきのある天然素材の活用を支える、データ駆動型研究を推進しています。
TEM
ナノセルロースの微細構造を高解像で可視化し、繊維径や構造特性を明確化。構造-機能相関の解明に貢献します。
ゲルNMR
ゲル状態の中での化学構造や分子運動、相互作用を解析可能な手法として、機能性評価や構造理解に応用しています。
CNF/CFの評価法
分子間相互作用、沈降特性などの物性を定量的に評価するための独自の手法を整備しています。