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研究グループ紹介 Group Introduction

バイオシステム応用研究グループ(つくばセンター)

◇研究紹介◇

バイオシステム応用研究グループは、(i) ヒト腸内マイクロバイオームを対象とした微生物から個体までの一貫した研究、ならびに (ii) 高次脳機能の基盤となるメカニズム解明研究に取り組んでいます。私たちの研究は、腸内細菌叢からエピジェネティクスおよび翻訳後修飾を介した制御機構に至るまで、複数の生物学的階層にまたがっており、これらが疾患の発症や進行に果たす役割を理解しつつ、最終的には予防や治療応用に貢献するための技術開発を目指しています。これらの目標を達成するため、以下のような幅広いテーマにわたる学際的研究を行っています。

 

1. マイクロバイオーム解析手法の開発と標準化

次世代シーケンシングを用いたヒトマイクロバイオーム解析において、高精度かつ再現性の高い手法を開発しています。そのために、実験手順の標準化や、コントロール試薬としての人工核酸の作製を行っています。

マイクロバイオーム計測の精度向上に資する標準核酸の開発

2. 高解像度マイクロバイオームプロファイリングによる健康情報との関連性解析

標準化された手法に加え、最先端のデータベースやバイオインフォマティクスツールを活用し、複数の研究から得られた数百〜数千のサンプルを対象に高解像度のマイクロバイオームプロファイリングを実施しています。これにより、疾患の発症や治療応答などに関連する特定の細菌を高精度で特定することが可能になります。

高解像度マイクロバイオームプロファイリングによる健康/疾患関連微生物の特定

3. 細菌のin vitroスクリーニングおよびin vivo評価

上記のマイクロバイオーム解析により特定された細菌等を分離培養し、単一または複数の細菌の宿主に及ぼす影響を解析するために、さまざまなin vitroアッセイ手法や疾患モデルを開発しています。開発した方法を用いて有益な微生物候補のスクリーニングや無菌マウスモデルを用いた個体での有効性を評価し、治療応用へ可能性を検討しています。

細菌のin vitroスクリーニングおよびin vivo評価

4.脳神経系におけるエピジェネティクス制御因子の機能解析とその創薬への応用

DNAメチル化やクロマチン構造変換といったエピゲノム(エピジェネティクス)制御機構が、脳の発生や高次機能にどのような役割を果たしているのかを明らかにすることを目指しています。更に、そこから得られた知見を基に、疾患モデル細胞・動物の作製など脳神経疾患の治療に貢献する材料の開発を行います。

脳神経系におけるエピジェネティクス制御因子の機能解析とその創薬への応用

◇業績リスト◇

2026年2025年2024年2023年

◇関連トピックス◇

◇技術シーズ紹介◇

◇メンバー◇

氏名 役職 研究テーマ 研究内容

室冨和俊

室冨 和俊
研究グループ長
  • 腸内細菌を介した宿主生理機能制御機構の解明
  • ヒト腸内細菌保有マウスの開発
  • エピゲノム解析を基盤とした神経疾患発症機構の解明
腸内細菌叢は宿主の疾患発症に関わることが知られています。我々は疾患モデルや無菌マウスを用いて、様々な腸内細菌の宿主に及ぼす影響を評価し、疾患の発症や予防に関わる微生物の特定を目指しています。さらに、腸内細菌による脳機能への影響を評価し、神経疾患の予防に資する分子の開発に貢献したいと考えています。

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波平昌一

波平 昌一
上級主任研究員
  • エピゲノム制御を基盤としたヒト神経疾患モデル細胞の開発
  • 神経機能改善化合物のAI支援型高速評価システムの開発
  • 脳腸軸調節機構の解明とその応用研究
エピゲノム制御技術を基盤に、ヒト大脳皮質・海馬神経細胞を用いた神経疾患モデルの開発とその創薬応用を目指しています。また、神経機能改善化合物の探索に向け、AI技術を活用した高速評価系の構築にも取り組んでいます。さらに、脳腸軸調節機構の解明とその応用による神経機能の維持・改善研究も推進しています。

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Dieter Tourlousse

Dieter Tourlousse
上級主任研究員
  • 標準化ヒトマクロバイオーム測定
  • メタゲノミクスとバイオインフォマティクス
  • 微生物叢を標的とした新薬を開発する
高度なシーケンス、バイオインフォマティクス、微生物群集を分析するための技術を開発します。マイクロバイオーム測定の信頼性を高めるために、人工核酸標準材料と推奨プロトコルを開発します。新しい細菌種の培養とゲノム配列決定により、ヒトのミクロビオームに関する知識を深めます。

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大塚幸雄

大塚 幸雄
生命工学領域企画室/バイオシステム応用研究グループ付
  • 神経外胚葉のパターン形成メカニズム解析
  • 組織特異的遺伝子発現制御機構の解析
  • 生理活性物質の探索
体の作りが単純な脊索動物ホヤを使って、神経分化誘導における遺伝子ネットワークの全貌解明を目指しています。また、ゲノム情報を利用した生理活性物質の探索にも取り組んでいます。

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林崇

林 崇
研究環境整備本部ライフサイエンス実験管理室/バイオシステム応用研究グループ付
  • 精神神経疾患の新規治療法を目指した画期的シナプス調節薬の研究開発
  • 1分子イメージング法による1分子レベルの病態・創薬研究
  • 精神神経疾患の新規診断マーカーの研究開発
ヒトの脳機能は、数千億個の神経細胞で維持されています。神経細胞同士の結合部をシナプスといい、脳内総数が数百兆個に及ぶシナプスの機能異常が、心の変調としての神経疾患を誘発します。主要な興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の受容体を中心に、脳の作動原理と分子病態に関する研究を進めています。

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清水勇気

清水 勇気
主任研究員
  • 中枢神経系の再生を制御する分子機構の探索
  • 精神疾患のバイオマーカーの探索・機能解析
  • 細胞、小型魚類、マウスを用いた評価系の構築
次世代シーケンサーによる網羅的な発現解析を軸に、再生能力の異なる生物種の比較解析による再生促進因子の探索や精神疾患のバイオマーカーの探索・機能解析を行っています。再生促進因子の探索では、小型魚類の比較解析により候補因子を抽出し、ヒト神経幹細胞やマウスモデルでの評価により応用可能な因子の同定を目指しています。

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Christine Lee Li Mei

Christine Lee Li Mei
研究員

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