線量当量

人体に対する放射線の影響は、吸収線量が等しくても、放射線の種類、エネルギーおよび照射条件によって異なってきます。そこで、放射線防護のために、被ばくの影響をすべての放射線に対して共通の尺度で評価する量を定めたものが線量当量であり、次式で定義されます。

H = QD

ここで、Dは組織に対する吸収線量、Qは線質係数(Quality Factor)です。X線・γ線・β線の場合には、線質係数は1です。中性子の場合にはエネルギーによって変化します。線量当量の単位は、シーベルトSv(= J/kg)を用います。