本文へ

斜面災害プロジェクト

プロジェクト概要

国土強靭化政策として斜面災害の防災・減災のために、斜面災害リスク評価に資する地質情報の整備を目的としています。具体的には、 地質調査総合センターが整備している地質図をはじめ、衛星情報、地球物理学的情報など複数の情報から斜面崩壊について分析を行い、 九州地方にて斜面災害評価に資するデジタル地質情報のデータフォーマット及び災害リスク主題図の作成を行っています。

過去の斜面災害履歴の収集

  • 国土交通省・農林水産省や関係自治体、学会報告書や書籍などを収集し、これまでの九州地方の斜面災害履歴情報を収集
  • 防災科学技術研究所の地すべり地形区分図の利用
  • 合成開口レーダの時系列変化の抽出
  • ASTER衛星情報等の解析による植生変化の抽出

地質情報の収集・解析

  • 1/20万シームレス地質図の2400にも及ぶ凡例を年代、岩石種、岩相で構造化し再解析
  • 地質図に書かれた走向傾斜の情報を数値化し、解析に利用できる情報とし、流れ盤・受け盤の解析に利用
  • 空中磁気データを再解析、重点地域については詳細情報を再取得し、熱水変質による脆弱な岩石の抽出の試み
  • 火山砕屑物の層厚分布図の作成(露頭調査・微動観測等による)

成果の紹介

マイクロ波衛星画像(右図)と地質情報の統合解析による斜面災害リスク地域抽出の流れ 発表・掲載日:2024年03月18日

衛星による観測で斜面災害リスク地域を抽出
-マイクロ波衛星画像解析でセンチメートルスケールの地すべりの兆候を捉える-

【掲載誌】
Geomorphology

【論文タイトル】
Detection of long-term slope displacement using time-series DInSAR and geological factor analysis for susceptibility assessment of landslides in northwestern Kyushu Island

【著者】
Hiroki Mizuochi, Kazuhiro Miyazaki, Tomoya Abe, Hideo Hoshizumi, Daisaku Kawabata, Koki Iwao, Moe Matsuoka, Yoshinori Miyachi

https://doi.org/10.1016/j.geomorph.2024.109095

土砂災害研究情報

土石流や斜面崩壊などの自然災害について、地質学的側面から解説します。

2023年度

2024年能登半島地震に伴う斜面崩壊の崩壊箇所と地形・地質との関係(予察)

地質情報研究部門:阿部朋弥・川畑大作・細井 淳・宮地良典
連携推進室:斎藤 眞 [ up: 2024/2/16 ]

2023年6月30日に発生した大分県由布市湯布院町川西周辺の土砂災害地域の地質概説

地質情報研究部門:阪口圭一
活断層・火山研究部門:星住英夫 [ up: 2023/07/7 ]

2022年度

2022年8月3日に新潟県村上市周辺で発生した斜面崩壊地周辺の衛星画像前後比較と地質概説

地質情報研究部門:水落 裕樹・宮地 良典 [ up: 2022/08/22 ]



▲ ページトップへ