入所を検討されている方へ
基礎研究から社会実装まで。医工学で次世代の健康社会を共に創る研究者を募集
健康医工学研究部門は、「100歳を健幸に生きる技術開発」をスローガンに掲げ、健康寿命の延伸に貢献する基礎研究から応用研究、さらには社会実装に至るまでを一貫して推進しています。
健康という課題は極めて複雑であり、単一の分野だけでは解決できません。当部門では、生命科学、分子レベルの作用機序解析、生体・化学データの統合解析、身体機能や生体材料の研究、医療デバイスの開発、食品分野への応用、レギュラトリーサイエンスまで、多様な研究分野を融合させながら、新たな技術と価値の創出に挑戦しています。
所属メンバーも、工学、農学、理学、ロボット工学などの研究者に加え、理学療法士や臨床検査技師など、多様な専門的背景を持つ人材が活躍しています。こうした研究分野の多様性と融合により、基礎的な知見の創出から、その成果の社会実装までを切れ目なく展開できることが、本部門の大きな強みです。
健康寿命の延伸を目指し、既存の専門領域にとらわれず、研究成果を社会へ還元したい方、企業で研究開発や製品化・事業化に携わってきた方、海外の研究機関などで国際的な研究経験を積まれた方を歓迎します。多様な視点と経験を融合させながら、研究と社会実装を架橋し、新たな価値の創出に挑戦していただける方のご応募をお待ちしています。
新人研究者インタビュー
専門やキャリアの異なる入所3年以内の研究者が、どのようにこの部門で研究しているか、入所前にどのようなことを考えていたかなどを紹介します。
FAQ
- Q. 自分の専門分野が、募集分野と完全に一致していなくても応募できますか?
- A. はい。健康医工学研究部門では、これまでの専門分野にとらわれず、基礎研究を起点にヘルスケア・医工学分野へ研究を広げていく意欲を重視しています。実際に、工学、農学、理学、ロボット工学を専門とする研究者だけでなく、理学療法士など、分野横断的なバックグラウンドを持つ研究者も多く在籍し、それぞれの専門性を活かしながら活躍しています。新しい分野に挑戦したいというモチベーション意欲を持つ方の応募を歓迎します。
- Q. 博士課程の学生やポスドクでも、社会実装や実用化に関われますか?
- A. もちろん関わることができます。研究テーマや状況によりますが、企業連携や実用化を見据えた研究に若手の段階から関わる機会があります。自身の研究成果を社会実装につなげ、実際に社会へ価値を届ける研究に挑戦することができます。
- Q. 研究テーマはどの程度自由に設定できますか?
- A. 産総研のミッションである「社会課題の解決と産業競争力の強化」を踏まえ、部門のミッションとの整合は大切にしていますが、研究者の専門性や問題意識を尊重しながら、上長や周囲の研究者と相談して研究テーマを検討しています。ご自身の専門性を活かしながら、周囲の研究者とともに「このテーマに挑戦したい」という強い熱意を持つ方を歓迎します。
- Q.分野の異なる研究者と連携するのは大変ではありませんか?
- A. 簡単ではありませんが、産総研では異なる専門分野を持つ研究者が融合することで、新しい研究課題や価値を創出する文化が醸成されています。多様な専門性を持つ研究者と一緒に研究を進めることで、一人では到達できない研究成果に挑戦できる環境があります。
- Q. 部門の雰囲気を知るにはどうすればいいですか?
- A. 本ページの新人研究者、若手研究者インタビューや、各研究グループの紹介をご覧ください。実際の研究テーマやキャリアの多様性を感じていただけると思います。また、研究室見学なども歓迎しておりますので、ご関心があればお気軽にお問い合わせください。
- Q. 研究テーマは大学のテーマをやれますか?どのようにテーマは決まりますか?
- A. 大学で取り組んできた研究テーマや専門性は、当部門での研究の重要な出発点になります。着任後は、部門の方針や社会的ニーズ、共同研究の状況なども踏まえながら、上長や周囲の研究者と相談して研究テーマを設定します。大学時代のテーマを発展させる場合も、大学で取り組んできた研究テーマや専門性は、当部門での研究の重要な出発点になります。着任後は、部門の方針や社会的ニーズ、共同研究の状況なども踏まえながら、所属するグループのグループ長や周囲の研究者と相談して研究テーマを設定します。大学時代のテーマを発展させる場合もあれば、新たな分野や応用へ研究を広げることもあり、研究者の主体性を尊重しながら研究を進めていきます。
- Q. 採用条件や待遇、選考プロセスについて教えてください。
- A. 採用条件や制度に関する詳細は、産総研公式の採用情報ページ(産総研:採用情報)をご確認ください。
- また、弊部門を含めた生命工学領域の公募説明会や研究所見学会などの情報はこちら(採用情報|産総研 生命工学領域)をご参照ください。
お問い合わせ
健康医工学研究部門の採用に関するお問い合わせはM-健康医工学-採用相談受付
(M-hmri-recruitment-ml
aist.go.jp)までお願いします。なお、内容によっては採用の公平性の観点からお答えできないこともありますので、ご承知ください。
※@マークは画像に変換しておりますので、ご了承ください。
産総研に入った動機
基礎研究成果を社会実装にまで結び付けられる環境に魅力を感じたためです。
研究内容
運動が健康に効果的なことは皆さんご存じだと思います。しかし、高齢者や疾患を抱えている方々は、健康な方のように運動効果を満足に享受することができません。私は、こうした方々も同様に運動効果を最大限得られるような戦略があるのではないかと思い研究活動を行っています。例えば、車いす生活でも疾患部以外の部位に刺激を加えることで、体脂肪が減る!など。現在は、筋肉と骨の間に位置する「腱」に力学的刺激を加えることで筋肉が小さくなってしまうことや骨が脆くなってしまうことを防ぐ基礎研究をしています。
目指す社会実装
研究成果で筋肉や骨の衰えに悩みを抱える高齢者や疾患者が生き生き過ごせる時間を1秒でも長くすることです。
入所前に不安だったことと現在の気持ち
社会実装に向けた土台を構築したく入所したので、基礎研究にどれだけエフォートを割けるか不安がありました。ところが実際は (意外に!?) 時間が確保でき、ポスドクに戻ったような夢心地になる時もあります。これもひとえに本部門の上司に恵まれているところに由りますが、若手研究者は "土台形成が重要" という所内の雰囲気も充実した研究環境を後押ししていると感じています。
休日の過ごし方
観光や、子どもと遊ぶことです。もう少し生活に余裕ができたら絵画に取り組みたいです。
メッセージ
後期高齢者や重篤な疾患を抱えた方が豊かに生活できるよう日常的にイメージすることで、産総研での自分に課せられた使命を果たしたいと思っております。
技術キーワード:
医療技術
産総研に入った動機
自身の研究内容をさらに発展させて、裾野を広げた研究がしたいと思い入所しました。また自身の研究を社会にアウトプットする、社会実装の経験をしてみたいという想いもあります。
研究内容
植物には小胞構造のナノ粒子が存在しており、生理活性成分が複数含有されていることから、新たな生理活性が期待できます。その生理活性を発光細胞を中心とした解析で明らかにし、健康増進に寄与する機能性製品の開発を目指します。同時に発光細胞を用いたin vitro評価システムの開発にも取り組んでいきます。
目指す社会実装
研究対象としている植物由来ナノ粒子を基盤とした、疾病予防や健康増進に寄与する機能性素材・製品の開発を目指していきます。また発光細胞を用いた新たな評価システムの実装にも挑戦していきます。
入所前に不安だったことと現在の気持ち
1つは、プロばかりの集団に、新卒の駆け出しの状態でやっていけるのかということです。入所2年を終えようというところで、やっていけているのか正直わからないですが、個々の研究者がそれぞれのペースで研究に取り組み成果を創出しているので、とても研究がやりやすい環境だと感じます。また同期の研究者も少しずつ成果が出始めていて、いい刺激になっています。もう1つは、社会実装への取り組み方です。入所前は「最終的には今の研究も何らかの形で社会実装していくのだろうなぐらいな」にしか考えられていませんでした。しかし、入所してからは社会にどういうニーズがあって何が課題でというのをより具体的に考えるようになりサイエンスだけの面白さではなく、社会に必要な形に自身の研究を還元する姿勢というのを意識するようになりました。
休日の過ごし方
カフェで本を読んだり、カラオケに行ったり、テニスをしたりしています。外に出かけるのが好きですが、まだ車を買えていないので、早く車を購入してドライブに行きたいなと思っています。
メッセージ
自身のバックグラウンドである薬学から少し方向性を変えて、これからは健康増進へ向けた研究を進めていきます。非常に幅広い研究分野の方々がいるので、色々と連携できたら嬉しいです。
技術キーワード:
ヘルスケア
【修士型採用】
産総研に入った動機
多岐にわたる分野の研究者の方々が所属されているので分野横断の研究を行うことができ、様々な視点を得ながら研究を実施していくことができると思いました。
研究内容
人の味覚の仕組みを模倣したChemical tongueというバイオ分析技術の研究を行っています。バイオ系の試料は複雑な組成であるため評価に長い時間を要したり、手法が複雑になってしまいます。Chemical tongueは複雑なバイオ試料の蛍光性ポリマー群との相互作用による試料固有の「光パターン」を解析することでバイオ試料の微細な違いを捉え、簡便・迅速かつ高精度に評価を行うことが可能です。私は微生物など多種多様なバイオ試料評価にchemical tongueを適用した評価を試みています。
目指す社会実装
Chemical tongueは細菌叢や発酵食品・飲料など多様なバイオ試料の判別や分類が可能です。そのため汎用的な技術として健康管理や診断等ヘルスケアを軸に幅広い分野へ基盤技術としての展開を目指したいと考えております。
入所前に不安だったことと現在の気持ち
私は前職で企業に勤務しており、学位はこれから取得予定であったため、入所当初は研究を続けていけるのか、また自分の研究テーマを見つけられるのかという不安を抱いていました。健康医工学研究部門では、対象とする研究テーマが幅広く、多様な分野のスペシャリストが在籍しているため、育成責任者をはじめ多くの方々に支えていただきながら研究を進めています。同世代の研究者も多く、相談や意見交換がしやすい環境の中で、分野横断的な視点を得ながら研究ができる点に魅力を感じています。
休日の過ごし方
家の付近の散歩や書道の練習、水泳などをしたりしています。冬にスキーをし、美味しいものを食べることも好きです。
メッセージ
日々楽しみつつ、多くのことを学んでいきながら研究を進めていきたいと思っております。産総研内外の方々のお力を借りながらになりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
技術キーワード:
ヘルスケア
産総研に入った動機
歯科医師として臨床で感じていた医療現場のニーズを、研究の立場から解決し得る実用的な研究を行うにあたり、産総研は幅広い分野の研究者との連携や体制が充実しており、自身の視野や研究の幅の広がりの可能性があるところに魅力を感じました。
研究内容
口腔の2大疾患である「虫歯」「歯周病」に対して、1.失った歯の組織に代わって長持ちする歯科材料の評価 2.口腔細菌叢コントロールによる健康な口腔づくり 3.口と身体に良い乳酸菌の探索 を主軸にお口の健康を維持、向上するための研究を行っています。
目指す社会実装
生きていく上で大切な「食べる・話す・笑う」には健康なお口が必要です。また最近は、口腔内の細菌が全身疾患ととても関わりがあることがわかっています。お口の健康を守る技術によって、一人でも多くの人が元気に笑って過ごせる社会の実現を目指します。
入所前に不安だったことと現在の気持ち
アカデミア(大学教員)からの産総研入所で、”社会実装”の経験がなかったがやっていけるかが心配でした。グループや所内の経験豊富な様々な分野の研究者のサポートや連携構築により、経験値を積み上げることができる環境があるのが魅力的と思います。
休日の過ごし方
息子の大好きな電車に乗って家族でお出かけしたり、お家で美味しいごはんを作ってゆっくりお酒を楽しんだりしています。
メッセージ
さまざまな分野の方々と積極的に連携し、産総研の強みを活用することで、新しい健康(健口)づくりを社会に提案していきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
技術キーワード:
健康支援
産総研に入った動機
リハビリテーション専門職のひとつである理学療法士を職業背景に有する私の興味の対象は、理学療法の大きな柱のひとつである運動療法です。基本的には培養細胞や実験動物を対象とした基礎研究を行っていますが、研究成果の社会実装(臨床医学への還元)を夢みて、産総研に入りました。
研究内容
運動は、Exercise is Medicineというスローガンが謳われるほど、多岐にわたる健康維持・増進効果を持っています。しかしながら、その万能性の背景にあるメカニズムの大部分は明らかになっていません。これまでに、Exercise is MedicineがExercise is Mechanical stress(物理的力刺激)と言い換えられる可能性を示す研究成果を得ていますので、 Mechanical stressという視点から運動による健康維持・増進効果の背景にある分子メカニズムの解明に取り組みたいと思っています。最終的には、 Mechanical stressを利用した健康増進機器の開発を目指します。
目指す社会実装
運動効果を模倣するMechanical stressを利用した健康増進機器を社会実装し、運動したくても運動できない方でも、運動効果の恩恵を受けることができる社会の実現を目指します。
入所前に不安だったことと現在の気持ち
入所前は、「本当に基礎研究に集中できる環境なのだろうか」という点が正直な不安でした。研究所で使用できる研究機器が分からないだけでなく、人的環境についても事前に得られる情報は多くなく、ResearchmapやKAKENデータベースを調べても、実際の研究の進め方までは想像しきれませんでした。
ところが、入所後はその不安が良い意味で裏切られました。研究機器・人的環境ともに非常に整っており、日々刺激を受けながら研究に打ち込むことができています。現在は、非常に自由度の高い環境で基礎研究に没頭できています!
休日の過ごし方
ダイエットのためにジム通いをする一方で、お酒の誘惑に負けるという、矛盾した休日を過ごしています。
メッセージ
うどんが大好物で、香川に来られたことはとてもうれしいです。ただ、運動の健康増進効果の研究をしている一方で、メタボ体型で決して健康的と言えないので、しばらくはうどんを我慢して、健康的は体型になれるように頑張ろうと思っています。
技術キーワード:
ヘルスケア
産総研に入った動機
基礎研究から応用研究まで、自分の興味があるテーマについて、腰を据えて、ひと繋ぎのストーリーを作りながら、研究を進めていける環境が産総研にあるからです。
研究内容
超音波やMRIなどの脳イメージング技術で脳機能を可視化し、脳性まひや脳卒中後の機能回復に必要な脳内メカニズムの解明に取り組んでいます。
理学療法士として臨床現場で向き合った患者様方やリハビリ担当医師の抱える臨床課題(ニーズ)を基に、脳の可塑性を誘導する新しいリハビリ技術やブレインテックの開発に取り組んでいます。
目指す社会実装
脳に損傷を負っても、運動障害などの後遺障害を克服し、再び生きがいを感じることができるような新しいリハビリ技術やブレインテックの開発を目指しています。
入所前に不安だったことと現在の気持ち
学位取得直後の入職であったので、スピーディーに自分の研究を推進・展開することができるか不安でした。しかし、周囲には多分野のトップランナー研究者による豊富なサポート体制があるため、試行錯誤しながらも着々と研究に取り組むことができています。
休日の過ごし方
産総研の野球部に所属しており、週末はつくば市内の各研究所が持つ野球チームや、産総研所内のチームとの野球大会に参加しています。部員を超絶賛募集中です!
メッセージ
脳を見て、脳を理解することで、後遺障害の改善を促す、より良い脳機能回復技術の開発に努めていきたいと考えています。
技術キーワード:
医療技術
産総研に入った動機
産総研に入る前には、ドイツのマックスプランク研究所という国際研究所で5年ほど研究員をしていました。最高の環境で研究をさせてもらえましたが、これまでの知識や経験を日本の方々のために役立てたいという思いが強くなり、自分の科学的な好奇心と社会への還元というバランスを考えた時にそのどちらも追求できる最も良い環境のひとつとして産総研の健康医工学研究部門を選ばせて頂きました。
研究内容
生物の嗅覚や脳を研究しています。嗅覚受容体と言われるヒトの匂いセンサは鼻で匂いを感じる働きを持っていますが、実は鼻以外でも身体中に発現していることが分かっています。この嗅覚受容体に働きかけることで、あらゆる内臓や外見などを健康に美しくすることが出来るのではないかと考え、技術開発を行っています。
目指す社会実装
「健康」という最も価値のあるものの1つを質良く長く実現する技術や知識を、嗅覚・脳・生物に学び利用することで実現したいと考えています。
入所前に不安だったことと現在の気持ち
研究の裁量、職場環境など実際はどうなのかとの思いもありましたが、いい研究をさせてくれる雰囲気・人・環境が揃っていると感じます。なぜもっと基礎寄りの部門や大学に行かなかったのかとよく聞かれますが、学際的な研究・議論が出来て研究に集中できる、基礎・応用のバランスがいい恵まれた環境です。
休日の過ごし方
海外の生活のせいでコーヒー中毒なので、カフェ巡り・読書・調べもの・料理等をします。高松が想像の100倍栄えています。
メッセージ
さまざまな分野で色々な面白い研究をされている方がいる環境なので、異分野でも是非いろいろな交流をさせて頂きたいです。
技術キーワード:
ヘルスケア
<お問い合わせ> Eメール:M-hmri-ic-ml@aist.go.jp
