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研究成果 Research Result

特筆すべき成果

2020/3/31

産総研理事長賞2019受賞
「鶏卵バイオリアクター技術の確立と事業化」
受賞者:大石勲・吉井京子・櫻井治久

概要:
近年ヒト抗体等、組換えタンパク質を用いたバイオ医薬品の市場が急拡大している。しかし、高額な生産コストが、バイオ医薬品価格高騰の要因の一つであり、組換えタンパク質の低価格化が課題となっていた。一方、ニワトリと卵は組換えタンパク質の「生物工場」として有望とされてきたが、高精度なニワトリ遺伝子組換え技術の確立と、組換えタンパク質を鶏卵中に安定に大量生産する技術開発が要求されていた。
被表彰者らは、ゲノム編集技術を用いた精緻な遺伝子組換えにより、組換えタンパク質の超低コスト且つ大量生産可能な鶏卵バイオリアクターの基盤技術を、世界で初めて確立し、連携企業とともに受託生産事業化を実現した。この方法は、バイオ医薬品や組換えタンパク質製品生産に高い優位性があり、今後さまざまな産業において鶏卵バイオリアクター技術の社会実装が可能となる。
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大石勲

バイオメディカル研究部門
先端ゲノムデザイン研究グループ長
大石勲

2020/3/31

最新研究成果紹介
「キラル化学修飾による核酸とタンパク質の親和性強化の機構を解明 –核酸医薬品の標的選択性を高める戦略に道- 」


概要:
バイオメディカル研究部門【部門長大西芳秋】構造創薬研究グループ【グループ長加藤義雄】山崎和彦主任研究員、久保田智巳主任研究員、圷ゆき枝テクニカルスタッフ(研究当時)ら、分子複合医薬研究グループ・宮岸真グループ長(現:健康医工学研究部門)は、核酸医薬品開発に用いられるチオリン酸化修飾がタンパク質との親和性を強化する仕組みを立体構造解析の手法によって明らかにした。
チオリン酸化修飾(本研究では一チオリン酸化修飾)は、Rp型ジアステレオマーとSp型ジアステレオマーの等量混合物(ラセミ体)として核酸医薬品などに導入されている。今回、X線結晶構造解析による立体構造決定の結果、異なるジアステレオマーで親和性に違いがあることを明らかにし、その親和性強化の原因となる相互作用を同定することに成功した。この機構をもとに高い親和性を示すジアステレオマーのみを設計し選択的に合成すれば、標的に対する高親和性化が実現でき、その結果として投与量低減による毒性回避が期待できる。この成果の詳細は、2020年3月18日にNucleic Acids Research誌(電子版、オープンアクセス)に掲載された。
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山崎和彦

バイオメディカル研究部門
構造創薬研究グループ
山崎和彦


*2020年3月以前の成果はこちらをご覧ください。過去の特筆すべき成果