半導体集積回路はn型トランジスタとp型トランジスタを連結した相補型電界効果型トランジスタ(CMOS)と呼ばれる素子を多数集積化して構成されています。CMOS素子は年を追うごとに微細化し、現在の最先端集積回路では10億個を超えるトランジスタが集積されています。またトランジスタ構造も平面型からゲートオールアラウンド型構造に劇的に進化しています。
このような劇的な半導体CMOSの進化の中、私たちは数技術世代に亘って適用可能な半導体の製造プロセス技術を産総研つくば西事業所のスーパークリーンルームを舞台として開発しております。
この図は現在の最先端の2nm世代のゲートオールアラウンド型CMOSの概略図です。電子または正孔が流れる半導体チャネルが複数のシート状になっており、ゲート電極と高誘電率ゲート絶縁膜に囲まれています。最近SCRでは、最先端のリソ装置、選択エピ、原子層成長、高選択比エッチング装置を導入しました。我々はこれらの装置を駆使して、ゲートオールアラウンド型のナノシートのプロセス技術を開発しております。
外部公開サイト:産総研スーパークリーンルーム(SCR) (aist.go.jp)