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研究部門長あいさつ

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研究部門長 山口 有朋

 産総研は2025年4月より第6期中長期目標期間を開始しました。ミッションは、「社会課題の解決と我が国の産業競争力強化に貢献するイノベーションの連続的創出」です。近年、気候変動の深刻化や資源の枯渇など、環境をめぐる社会課題が急速に深刻化しています。特にこの10年間で、異常気象や自然災害の頻発、世界的な資源争奪の激化などが顕著になり、従来の大量生産・大量消費型社会の限界が明らかとなりました。その結果、環境と経済の両立が強く求められるようになっています。こうした背景を受け、再利用や回収・再生を前提とした循環型社会への移行が急務であり、持続可能な社会の実現が一層求められるようになっています。

 化学プロセス研究部門では、持続可能な循環型社会の構築を目指し、資源循環利用に関する要素技術とプロセス構築、およびシステム設計・評価技術に関する研究開発を推進します。限られた資源、廃棄物、未利用資源等を無駄なく活用するだけでなく、省エネで環境に優しく、安全な製造を実現することも不可欠な要素です。そこで、①資源循環技術の開発、②プロセス開発・材料開発におけるDXの推進、③国際標準化の推進を重点課題として研究開発を行っています。

 それらの研究活動により、企業の皆様との連携を強化し、企業の新規事業創出や事業の加速化に貢献します。東北センターに設置されたナノマテリアル試作・評価プラットフォーム(NEPP)とCO2分離素材評価センター(JCE3M)、およびつくばセンターに設置されたマテリアル・プロセスイノベーション(MPI)プラットフォームの「先進触媒拠点」の設備群を最大限に活用することで、課題の解決やイノベーションの創出に繋げます。また、二酸化炭素分離回収やプラスチックのリサイクルにおいては、社会実装を見据えた研究開発をCCUS実装研究センター、サーキュラーテクノロジー実装研究センター、レジリエントインフラ実装研究センター、AIST Solutionsと一体となって進め、エネルギー・環境・資源制約等の社会課題の解決と、我が国の素材・化学産業の国際競争力強化に貢献します。


連絡先

国立研究開発法人 産業技術総合研究所 化学プロセス研究部門

〒983-8551 宮城県仙台市宮城野区苦竹4-2-1 東北センター内 化学プロセス研究部門オフィス

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