固体イオニクス材料グループ
超高効率でエネルギー・物質変換が可能な次世代固体酸化物形燃料電池(SOFC)や固体酸化物形電解セル(SOEC)、 プロトン伝導セラミック燃料電池(PCFC)の実現に向けて、 ナノ複合化電極等の新規固体イオニクス材料や、 電解質低温焼結等の革新プロセス技術の研究開発に取り組んでいます。 また、ロボットやドローン等の小型モビリティ向け電源として、 液化石油ガス(LPG)やエタノール等水素以外の燃料を用いることができる燃料電池の実証を行っています。
グループの研究課題・研究成果
SOFC・SOEC用ナノ複合化電極の開発
SOFCやSOECにおける電極活性の飛躍的な向上を実現するため、従来の1/10 ~ 1/100 オーダーで制御したナノ複合化電極の合成に成功しました。
超高効率PCFC製造プロセスの開発
難焼結性であるPCFC電解質の焼結温度を大幅に低下させても緻密質膜が得られる製造プロセスを確立しました。更なる低温化に向けた革新プロセスを開発しています。
小型モビリティ向けSOFCの開発
ロボットやドローン等の小型モビリティ向け電源として、液化石油ガス(LPG)等で駆動する燃料電池の実証や、強靭性に優れた金属支持SOFCの開発に取り組んでいます。
プレスリリースなど
- 粉末冶金技術を用いた金属支持による固体酸化物形燃料電池(SOFC)を開発(2023年12月11日 プレス発表)
-強靭な多孔質ステンレス鋼基板上にSOFCを積層することで、モビリティへの適用が可能に- - ロボット実験とAIによりセラミックス化学焼結プロセスの条件探索を高速化(2023年10月18日 プレス発表)
-「焼かずに」100 ℃以下の低温で作れる機能性セラミックスの種類が飛躍的に増加- - 次世代プロトン伝導セラミック燃料電池の発電性能を飛躍的に向上(2023年10月10日 プレス発表)
-発電効率70%が実現可能で、カーボンニュートラルに貢献- - 異業種連携で燃料電池ドローンを飛ばす(2021年12月20日 産総研広報誌 LINK for Business掲載)
-地域物流、インフラ点検、災害対応などでの利用に期待- - 長時間飛行できる固体酸化物形燃料電池ドローン(2021年10月25日 産総研 研究ハイライト掲載)
-燃料電池の高出力化・軽量化で飛行時間の延長に成功- - ナノ構造制御した固体酸化物形燃料電池(SOFC)用高性能電極を開発(2021年6月25日 プレス発表)
-世界最高レベルの発電性能を実現- - 世界初の固体酸化物形燃料電池ドローンを開発し、長時間飛行を実証(2020年6月15日 プレス発表)
-LPG燃料により、さまざまな地域での物流、インフラ点検、災害対応などに期待-
グループの構成メンバー
顔写真 | 役職および名前 | 専門分野 | 論文等 |
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研究グループ長
鷲見 裕史(Hirofumi Sumi) |
電気化学、固体イオニクス | ||
招聘研究員
水谷 安伸(Yasunobu Mizutani) |
固体酸化物形燃料電池、高温水蒸気電解、プロトン伝導セラミック燃料電池 | ||
上級主任研究員
島田 寛之(Hiroyuki Shimada) |
燃料電池、電気分解、機能性セラミックス、エネルギー変換材料、電気化学 | ||
主任研究員
野村 勝裕(Katsuhiro Nomura) |
プロトン伝導セラミック燃料電池、固体電解質、電極材料 | ||
主任研究員
山口 祐貴(Yuki Yamaguchi) |
セラミックス材料化学 | ||
主任研究員
藤岡 正弥(Masaya Fujioka) |
無機材料科学、固体イオニクス、超伝導材料 | ||
研究員
百相 瑞貴(Momai Mizuki) |
無機材料化学、固体電解質 |
連絡先
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 中部センター
極限機能材料研究部門 固体イオニクス材料グループ
〒463-8560 名古屋市守山区桜坂4-205
Eメール:M-webmaster_ifm-ri-ml*aist.go.jp(*を@に変更して送信下さい。)