物理探査ケーススタディCase studies
当グループの物理探査実績を簡単に紹介いたします。
- 高周波交流電気探査による水道管の腐食性土壌の調査― 掘らずに水道管の腐食リスクを調査する ―
- 都市域での簡易な地質調査法として、路面上から非破壊で電気探査が可能な、容量性電極と地表面との間の容量結合を利用した電気探査装置の開発に成功した。ケーススタディとして、その手法を老朽化したインフラのメンテナンス(埋設水道管の付近にある腐食性土壌の検出)に適用した。 詳細ページはこちら
- 平成27年度日本地熱学会賞論文賞受賞
- 鹿児島県大霧地熱地域で実施されたAMT 法電磁探査の実証実験の結果を吟味し、AMT 法の有効性と適用方法および技術的課題をまとめ、平成27年度日本地熱学会賞論文賞を受賞した。 詳細ページはこちら
- 土木用磁気共鳴物理探査装置の畜産業への応用
- 当部門は、老朽化したトンネル等の土木インフラのメンテナンスに貢献すべく、コンクリート中の水を原位置で非破壊スキャンできる磁気共鳴物理探査装置を開発してきた。コンクリートに限らず水素原子を含む物体を計測できる特性を生かして、畜産業へのスピンオフ(図1 )を試み、肉用牛の霜降り(脂肪と筋肉の混合比)を生きたまま定量計測できるプロトタイプの開発に成功した。 詳細ページはこちら
- 電磁探査法による北海道豊羽地熱地域における広域的な地熱系構造の解明
- 北海道豊羽地熱地域およびその周辺で実施されたMT法電磁探査のデータを収集して解析を行い、当該地域の地熱貯留構造を把握するとともに、豊羽地域での地熱開発が定山渓温泉に与える影響を評価した。 詳細ページはこちら
- K吸収端を利用したX線CT実験法の高度化
- 医療用などの汎用型X線CTは、シンクロトロンCTと違ってX線源のスペクトルが多色性なので定量性が貧弱とされてきた。その典型が、ビームハ一ドニング偽像(均一試料にもかかわらず試料表面から内部に行くほど画像が暗くなる現象)である。しかし、元素のK吸収端とX線源スペクトルのピークとの位置関係を考察した結果、(a)試料中の重元素を非破壊定量でき、また、(b)常用されているヨウ素よりもビーム八一ドニンクを抑制できるタングステン系のX線造影剤を見つけた。 詳細ページはこちら
- 海底下比抵抗探査のための鉛直型電極配列電気探査法の開発
- 海底下の資源量評価の鍵となる海底熱水鉱床の層厚やメタンハイドレート層、あるいは地下水環境・二酸化炭素地中貯留等での海底下比抵抗構造探査に対して将来的に適用可能となる海底電気探査(直流比抵抗)法の研究開発を実施した。 詳細ページはこちら
- 部門間連携の下での地盤液状化・地下水汚染調査を実施
- 産総研地質分野では,東日本大震災に伴って複合的に発生した津波,地震,液状化や土壌・地下水汚染に関するリスク調査を実施している。物理探査研究グループは液状化調査に関して地質情報研究部門の平野地質研究グループと,地下水汚染調査に関して同部門の地球物理研究グループと密に連携し,関連自治体,研究機関とも連絡をとり,精力的に調査を実施した。調査結果の取りまとめは現在実施中であるが,成果の一部は関連自治体に報告し,またプレス発表を行った。 詳細ページはこちら
- 震災リスク軽減に向けた物理探査研究の開始
- 東日本大震災による地質災害に対応し,平成23年度補正予算研究「巨大地震・津波災害に伴う複合地質リスク評価」の下,それらのリスク軽減に向けた物理探査研究を開始した。 詳細ページはこちら
- 地中熱利用のための地盤の熱的評価技術の開発
- 地中熱利用は,地盤の持つ熱物性や環境に依存する。そのため,その導入には,地盤固有の有効熱伝導率等に基づく設計が必要である。本研究では,地盤の有効熱伝導率を原位置において簡易に計測し,地中熱システム導入時の採・放熱量を推定する手法の開発を行った。 詳細ページはこちら
- 浅海用電磁探査装置の開発と幌延沿岸域への適用
- 浅海底における電磁探査法(MT法)の測定において,これまで課題であった波浪によるノイズの影響を受けにくい測定装置を開発し,北海道幌延沿岸域における適用調査において品質の高いデータの取得に初めて成功した。 詳細ページはこちら
- NMRを用いた油汚染土壌のオンサイト計測法の開発
- 土壌汚染状況をできるだけ現場(オンサイト)で簡便に定量できる技術が社会的に求められてる。そこで当グループは,核磁気共鳴(NMR)計測法を油で汚染された土壌コア分析に適用し,有害物質に触れることなく汚染部位の検出と油濃度の定量計測を非破壊で簡便に行うことに成功した。 詳細ページはこちら
- 沿岸域塩淡境界・断層評価技術高度化開発
- 資源エネルギー庁の地層処分基盤技術開発受託研究の一環として,沿岸域の深部地質・地下水環境を評価する研究を実施した。塩淡境界を貫く観測井掘削を行い,海底電磁法調査を中心とした海陸をつなぐ統合的な物理探査調査を行っている。 詳細ページはこちら
- 油汚染土壌の高精度調査・評価技術の開発-グループ融合研究の成果-
- 環境汚染によるリスク軽減,調査・対策コストの低減のため,物理探査手法を用いた高精度調査および化学分析手法の融合技術であるリスク評価技術開発を行い,油汚染フィールドへその技術を適用した。 詳細ページはこちら
- マルチ送信電気探査システムの開発
- 従来の電気探査測定装置と比べて数十倍高速にデータ計測が行え,高密度の3次元電気探査やリアルタイムの比抵抗モニタリングが可能となる非常に高速な測定装置を開発した。 詳細ページはこちら
- 核磁気共鳴(NMR)表面スキャナー装置の開発
- コンクリート建造物の亀裂中の水を非破壊,原位置で計測できる物理探査装置のプロトタイプを開発した。 詳細ページはこちら
- 「沿岸域塩淡境界・断層評価技術高度化開発」研究
- 北海道幌延町において,地下水研究(深部地下水の観測と広域地下水流動解析)と物理探査研究(陸域の地震探査・電磁探査等と浅海域の電磁探査)のコラボレーションにより,深部地下の地質構造や水分環境を高精度に把握し,超長期的に安定した不動地下水の存在を探る研究が資源エネルギー庁の委託のもとに開始された。 詳細ページはこちら
- 内田利弘研究グループ長「ホーマン賞受賞」
- 内田利弘物理探査研究グループ長が、電気・電磁探査法の研究において顕著な業績を挙げた研究者に授与されるホーマン賞を受賞した。受賞は2006年であり、授与式は2007年に行われた。ホーマン賞は、G.W,Hohmann記念基金(米国)が1997年から全世界の研究者を対象に授与している賞で、毎年テーマを決めて審査し1~2名に贈られている。2006年の賞は、電気・電磁探査法の地熱資源探査への適用に関する研究において、これまでの業績を高く評価された研究者2名に贈られた。 詳細ページはこちら
- 液状化地盤評価のための原位置計測装置の開発
- 地盤密度変化を示す比抵抗変化や間隙水圧変化等をモニターすることによって,地盤の液状化現象の発生を予測し評価を行う動的試験技術の開発を行った。 詳細ページはこちら
- 塩水侵入域調査への電磁探査法の適用
- 海岸平野における帯水層への塩水侵入域を把握するために,九十九里平野において3種類の電磁探査法の適用実験を実施して,深部から浅部の3つのスケールの高塩分濃度に起因する低比抵抗領域の分布を把握することができた。 詳細ページはこちら
- 地磁気地電流法(MT法)
- 地磁気を使ったMT法は、これまで主に資源探査、火山・断層構造調査などに用いられてきましたが、人工的な電磁ノイズの多い都市域ではほとんど適用できませんでした。しかし、近年の技術の進歩によって計測精度が向上し、都市近郊などの電磁ノイズが強いところでも利用されるようになりました。ここでは、リモート・リファレンス処理によるノイズ除去について説明します。 詳細ページはこちら
- 海底電磁探査法
- 海洋での電磁探査法はプレートテクトニクスや地球深部構造の調査などにおいて古くから利用されてきました。しかし、これはあくまでも学術研究としての探査でした。しかし近年、海外では海底下の石油ガス田調査のために、電磁探査を利用するようになっています。ここでは、海底石油ガス探査での利用が進められている人工(制御) 信号源を利用した海洋人工信号源電磁探査法(Marinecontrolled source electromagnetic (MCSEM)法) について説明します。 詳細ページはこちら
- ダイレクト・プッシュ法
- 2007年9月28日から10月10日にかけて社団法人地盤工学会調査研究部「最近の CPTテクノロジーとその設計・環境・防災への適用に関する研究委員会」の米国CPT(コーン貫入試験)最新動向視察団に参加する機会を得ました。ここでは、米国のCPT技術の最新技術の動向について紹介します。 詳細ページはこちら
- 電気・電磁探査法
- 土木分野や、土壌汚染・地下水環境などの環境分野では、比較的浅い部分の地質構造を効率的にかつ非破壊分析できる手法を求めています。それも、狭い領域での精査を求める場合もあれば、広い領域でのすばやく簡単な探査法が必要となる場合もあります。 このコーナーでは、 マルチ周波数固定式小型ループ電磁探査法とマルチオフセット牽引式キャパシタ電極比抵抗法について説明いたします。 詳細ページはこちら
- 地中レーダ探査法
- 土木分野や、土壌汚染・地下水環境などの環境分野では、比較的浅い部分の地質構造を効率的に分析できる手法を求めています。それも、狭い領域での精査を求める場合もあれば、広い領域でのすばやく簡単な探査法が必要となる場合もあります。 このコーナーでは、地中レーダ探査について説明いたします。 詳細ページはこちら
- 核磁気共鳴装置
- 核磁気共鳴(NMR)を用いる非破壊検査法は、MRI として病院で主に使われています。このNMRも最近は石油探査に利用されるようになりました。物理探査研究グループでは、簡単に持ち運びできて外で使えるようなNMRの開発をしています。 詳細ページはこちら