主要研究紹介

主要な研究成果

2022(令和4)年

次世代医療基盤

QoL向上に資する高品質・高機能・高精度な治療・診断技術の開発と、バイオデータを統合利用した診断/健康評価のための基盤技術開発、バイオ医薬品や再生医療の研究開発を推進し、健康寿命の延伸や次世代医療システムの構築を支援します。

  • 中鎖トリグリセリドを含むケトン食で、筋ジストロフィーモデルラットの筋力低下が抑制
  • ケトン食は筋の壊死を抑制するだけでなく、筋衛星細胞による再生を促進して、病態を改善
  • 筋ジストロフィーの新規治療法開発への貢献に期待
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iPS細胞の産業化に向けた技術開発
  • 1細胞ごとの糖鎖と遺伝子を同時にプロファイリングする技術を開発
  • 組織や臓器を形づくる個々の細胞の糖鎖をプロファイリング可能
  • iPS細胞の長期培養により発生する「逸脱細胞」に高発現するフィブロネクチンを標的とした光免疫療法による逸脱細胞の除去技術を開発
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遠隔自動診断プラットフォームの構築
  • ロボットアームを用いた医療器具(聴診器・超音波プローブ)の自動配置システムプロトタイプ構築
  • カメラ画像からの体表形状を再構成
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  • モーションキャプチャシステムと床反力計を使用した歩行計測法の開発
  • フレイル(加齢に伴う心身の衰え)の早期検出を目指す
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生物資源高度利用

植物や微生物等の生物資源を最大限に利用し、遺伝子工学、生化学、情報科学、環境工学等の多層的視点から生命現象の深淵を明らかにするとともに、その応用技術を利活用することで持続的バイオエコノミー社会の実現を目指しています。

  • 酸素の無い環境でPETのモノマーや原料である難分解性物質の微生物による分解に成功
  • 微生物による分解の仕組みを新規提案
  • 酸素の無い環境でのPET関連物質の分解に対する環境動態の理解へ貢献
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  • 実験室で大腸菌を昆虫共生細菌に進化させることに成功
  • 大腸菌が単一突然変異でカメムシの生存を支える必須共生細菌になる
  • 常識を覆し、共生進化が迅速かつ容易に起こりうることを示す
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海洋生分解性材料の標準評価法開発
  • 海洋生分解性プラスチックの生分解度加速試験法の開発
  • 提案した評価方法を活用した海洋生分解プラスチックの認証制度の確立
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天然物ライブラリーの利活用
  • 微生物由来の天然物化合物ライブラリーからスクリーニングし、
    薬剤耐性菌の耐性機構を阻害する薬剤を開発
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先進バイオ高度分析

バイオ関連技術における測定・解析を含めた評価技術の高度・高感度化や、これまで困難とされた生体物質の測定を可能とする新技術の開発を推進し、バイオ医薬品の品質管理、バイオ計測標準技術に加え、次世代バイオモノづくりへのサポートを展開します。

  • 腸内フローラと混ぜるだけで、細菌表面の特性を青色の蛍光に変換できるポリマー群を開発
  • 睡眠障害による腸内フローラの乱れを判定できる蛍光ポリマー群を開発
  • 患者を傷つけることなく、迅速・簡易・安価に健康状態をモニタリングする技術への応用
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  • 薬物代謝酵素の活性と相関するラマン分光シグナルを同定
  • 細胞を破壊せず光を当てるだけで細胞内の薬物代謝酵素(CYP)活性の可視化に成功
  • 医薬品開発における副作用評価や再生医療などで用いる細胞製品の品質管理に貢献
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ウイルス一粒子ゲノム解析手法の開発
  • 微小液滴技術を用いてウイルス1粒子のゲノム解析技術開発
  • 従来法では取得できなかった新規ウイルスの配列を多数発見
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  • 音の発生源の可視化や、様々な音質の評価方法確立
  • 快適な音場空間を構築するための要因を検証
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