
環境、食糧、健康などの課題解決やサーキュラーエコノミーと持続可能な経済成長の実現に向けて、バイオテクノロジーやバイオマスを活用したバイオエコノミー社会の形成が期待されています。この中で、バイオものづくりによる化石資源からの脱却や資源自立経済の実現、複雑なバイオ医薬品を活用した健康維持、医療情報を活用したヘルスケアなどが求められています。これらを支える科学技術イノベーションの創出が重要です。
産総研は2025年4月より第6期中長期目標期間を開始し、世界最高水準の研究開発成果の創出とその成果の確実な社会実装、企業や大学等の取り組み支援を通じたイノベーション基盤の強化を目指しています。生命工学領域では、高齢化社会などの社会課題の解決やバイオエコノミー社会の実現に貢献するイノベーションの創出と総合力を活かした社会実装を目標とし、以下の重点課題に取り組みます。
- 微生物・植物によるバイオものづくり技術の開発とバイオものづくりを加速する先端基盤技術の開拓
- 疾患の重症化予防および治癒に寄与する革新的な診断・治療技術の開発と人口減少・高齢化社会への対応に貢献する革新的な技術シーズの創出
- セルフケア実装研究センターを中心とした健康寿命延伸のためのパーソナルヘルスデータ統合によるセルフケア技術の開発
これらの技術開発を推進するため、部門・センター、さらには領域の垣根を越えた産総研研究者の相互連携を意識した研究体制の構築を進めます。
また、イノベーション・エコシステムの中核的役割を果たすべく、産総研グループの(株)AIST Solutionsと一体となり、全てのステークホルダーとの連携を強化しながら未来社会の創造を進めて参ります。
ぜひ、生命工学領域の研究者情報や技術内容をご覧いただき、お気軽にお声がけください。
皆様のパートナーとして、ぜひ我々生命工学領域をご活用ください。
よろしくお願い申し上げます。
産業技術総合研究所
生命工学領域長
千葉 靖典