<平成19年(2007年)能登半島地震情報

本震による応力増加域で活発化する余震活動

文責:遠田晋次(地震テクトニクス研究チーム)

海岸隆起を説明する断層モデルを用いて,周辺地殻の逆断層にかかる静的応力変化を計算しました.本震後の震央分布を重ねると,暖色系で示される応力増加域で実際に余震が発生していることがわかります.余震は震源断層内だけではなく,震源域東方,北方,西方に広く分布し,特に西方海域では拡大傾向が顕著です.
なお,当所では本震直後に暫定的な応力計算結果を公表しました.震源情報の不確実性等の問題を除けば,余震の空間分布ある程度予測可能だと考えられます.