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マグマ活動研究グループでは,噴火発生や活動推移の予測を目指し火山現象のモデル化の研究を,火山活動研究グループと協力しながら実施しています.
噴火による災害を軽減するためには,どのような様式の噴火が生じ,それが時間とともにどのように変化するかを予測する事が重要です.近年の観測機器の発達・充実により,噴火前兆現象を検知した例は増えましたが,噴火の様式やその変化を予測する事は未だ非常に困難です.そのため,過去の噴火を調べて噴火開始過程や推移の特徴を明らかにする事,そして噴火様式や推移過程を支配している物理化学過程を明らかにすることが,火山活動の推移予測を実現するために必要です.マグマ活動研究グループでは,火山噴出物の地球化学的・岩石学的分析,火山ガス・電磁気・地殻変動の観測や室内・数値実験など様々な研究手法を用いて火山現象のモデル化の研究を進めることにより,噴火活動推移予測手法の開発を目指しています.
阿蘇火山におけるMT法による電磁探査の解析例(左図の十字の位置が測定点).a)5-6km深度の比抵抗構造.b),c) 活発な噴火を繰り返す中岳火口を通る東西,南北の垂直断面の比抵抗構造.中岳火口直下から北側に傾きながら深部に向かって1Ω・m程度の極めて低い比抵抗を示し,噴火を引き起こすマグマが存在することがわかります. |
マグマ活動研究グループのホームページ
グループメンバー紹介
- グループ長 東宮 昭彦 Akihiko Tomiya
- 主任研究員 風早 竜之介 Ryunosuke Kazahaya
- 主任研究員 中谷 貴之 Takayuki Nakatani
- 研究員 岩橋 くるみ Kurumi Iwahashi
- JSPS PD Derek J. Weller
- キャリアリサーチャー 田中 明子 Akiko Tanaka
火山噴火の開始および推移メカニズムの理解に向け,地下のマグマ溜まりや火道で何が起きているのかを,主に次のような岩石学的手法で調べています:噴出物中の斑晶鉱物(斜長石や磁鉄鉱など)の累帯構造を分析し,噴火前のマグマの温度・圧力変化や高温マグマの注入過程などを推定;高温高圧岩石融解実験により,マグマ中で起きている化学反応等を実験室で再現し,マグマ溜まりの温度圧力条件やマグマの上昇過程を推定.
私は噴火活動推移予測技術の高度化を目的として,火山ガス研究を通じて噴火発生メカニズムや地下のマグマ挙動のモデル化を行っています.マグマの脱ガスプロセスは噴火活動が爆発的になるか否かを決定する重要なプロセスであり,地表に放出される火山ガスの量・組成は,地下のマグマの状態を反映しています.これらの火山ガス研究から得られる知見と地震や地殻変動等の地球物理学的研究を組み合わせる事で,噴火発生メカニズムの理解を目指しています.
高温高圧実験に基づき,地球内部のマグマや水流体の移動・蓄積過程を調べています.特に,沈み込み帯におけるマントルおよび地殻岩石の加水・脱水反応や,島弧火山下のマグマだまり深度に興味を持って研究を進めています.
I am interested in studying the processes of magma genesis, magmatic storage systems, and the pre-eruptive and syn-eruptive processes responsible for the generation of explosive and passive eruptions. To study these topics, I utilize and integrate information from the petrology, geochemistry, and thermodynamic modelling to better constrain magmatic processes at arc volcanoes.
固体地球物理学的データに基づく火山・地震及びテクトニクスの研究