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地震テクトニクス研究グループ メンバー紹介 グループの詳細ページへ
当グループでは,断層岩の地質調査,室内岩石実験,数値シミュレーション,地震観測・解析などの研究を有機的に連携させて,地震が発生する場や発生にいたるプロセスを解明する研究に取り組んでいます.現在は主に,詳細な「力の地図」をもとにした関東地域における地震テクトニックマップの試作,脆性から塑性に至る断層変形プロセスの解明,古地震データと地球物理観測データを統合した地震サイクルシミュレーションの技術開発に取り組んでいます.これらの研究を通して,地震の発生時期と規模の予測技術を確立するための土台作りを進めていきます.
地震が発生する場や発生にいたるプロセスの解明を目指した当グループの研究アプローチ |
グループメンバー紹介
- グループ長 高橋 美紀 Miki Takahashi
- 主任研究員 堀川 晴央 Haruo Horikawa
- 主任研究員 重松 紀生 Norio Shigematsu
- 上級主任研究員 内出 崇彦 Takahiko Uchide
- 主任研究員 浦田 優美 Yumi Urata
- 主任研究員 椎名 高裕 Shiina Takahiro
- 主任研究員 大橋 聖和 Kiyokazu Ohashi
- 産総研特別研究員 寒河江 皓大 Kodai Sagae
- 産総研特別研究員 佐脇 泰典 Yasunori Sawaki
- 産総研特別研究員 ムプアンアドモア Mpuang Admore
- リサーチアシスタント 喜多 倖子 Yukiko Kita
- リサーチアシスタント 大森 涼生 Ryousei Omori
- テクニカルスタッフ 松下 レイケン Reiken Matsushita
- テクニカルスタッフ 丸尾 渚 Nagisa Maruo
地下の岩石の高温・高圧環境を実験機の中に再現し,岩石の変形挙動やさまざまな物性を測定することで,地震発生のメカニズムを明らかにすることを目指しています.特に脆性ー塑性遷移領域の摩擦挙動や流体圧の影響による摩擦挙動の変化をとらえる研究を重点的に行っています.
反射法地震探査の記録を用いて活断層の深部形状や平野下の基盤の構造を推定し,それらの意味するところを考える研究を進めています.この他,内陸で発生した歴史地震の震源の考察など,内陸地震に関する研究課題を進めています.
過去の断層深部が現在地表に露出している地域の地質調査に基づき,内陸地震の発生過程を明らかにする研究を行っています.また調査により明らかになった断層岩の変形過程を実験室で再現することにより,地震予測精度向上につなげることも目指しています.
地震データ解析によって,実際に起こった地震の性質を多様な観点から研究しています.これまでは,地震の規模による震源過程の性質の違いについての研究(震源破壊成長のスケーリング研究),震源からの地震波放射の周波数帯による違いについての研究を行ってきました.現在はそれらに加えて,活断層等で発生する小さな地震の性質を詳しく調査することで,同じ場所で起こる過去や未来の大地震の特徴を理解する手掛かりにしたいと考えています.
数値シミュレーションによって,大地震現象の理解・発生メカニズムの解明に向けた研究を行っています.理想的な場での基礎的な理論研究に加え,岩石摩擦実験や自然地震のデータを基にしたモデリング研究にも取り組んでいます.
地震波形データの解析により地球内部構造を明らかにする研究を行っています.観測記録にはさまざまな情報を持つ地震波形が含まれているため,それらを活用してより詳細な不均質構造を調べ,地震発生領域の環境(構造的あるいは物質的条件)の解明を目指しています.
地質調査・室内分析・変形実験を通して,断層帯の幾何形状(構造),物質,物性をマルチスケール(ナノ〜キロメートル,数秒〜100万年オーダー)で明らかにする研究を行っています.空間不均質や時間発展を含めた断層の変形特性を明らかにすることで,地殻変動のメカニズムを理解し,予測モデルの高精度化を目指します.
稠密地震計アレイデータを使用したテクトニック微動の震源決定や,微動の時空間発展を自動抽出する手法の開発に取り組んでいます.微動などのスロー地震現象の成長過程を詳細に調べることで,スロー地震の物理メカニズムの解明を目指しています.
遠地地震や近地地震の波形記録から地球内部の不均質構造を推定する研究を行っています.これまでは南海トラフ沈み込み帯のスロー地震発生領域を対象に,変換波を抽出する地震学的手法を用いることでインピーダンス境界面などを検出し,不均質構造と地震活動の対比を行ってきました.これからは内陸地震発生領域などを対象に,地下断層周辺の不均質構造を明らかにし,地震活動や流体挙動の時空間的特徴を調べていきます.
I investigate underground structures to better understand the relationship between seismic velocity, tectonics, and earthquake generation in a region. I have analyzed seismic waveforms generated by earthquakes as well as ambient noise to obtain a deeper understanding of seismic velocity changes and the geometry of seismic boundaries in intraplate regions. I also develop seismic waveform inversion techniques for estimating velocity structures.
地殻を極限まで単純化したモデル物質を合成し力学実験を行うことで,岩石の物性を明らかにする研究をしています.特に,地下深部の流体が与える岩石流動強度への影響を解明することを目標としています.
滑落崖を形成する風化火山灰土の摩擦強度を明らかにする研究をしています.
地震波自動処理・震源決定システムを高精度化する研究を行っています.これまで跡津川,新潟県中越地域や糸魚川-静岡構造線などを対象とした,地震観測データに基づく活断層の応力場の評価手法に関わる技術業務の仕事に携わりました.今後も,主に地震波データを利用した研究をサポートできるソフトウェアの開発,それを用いた地震波処理解析などを行っていきます.地震発生のメカニズムの解明に貢献出来るよう,最先端の地震波自動処理手法の研究開発に努めていきます.