<平成19年(2007年)能登半島地震情報

能登半島沖の地震の周辺活断層への影響

文責:遠田晋次(地震テクトニクス研究チーム)

 

計算条件

【震源断層】

震央 北緯37.22°,東経136.685°

Mw = 6.7 (長さ15km,幅15km,走向58°傾斜60° レイク117°,すべり1.8m)

 

【受け手側断層】

走向58°傾斜60° レイク117°,深さ10km

地震分布は防災科研Hi-net自動解による3月25日18:00までの余震.

 

【主要活断層への応力変化】

以下の活断層が,今回の震源と同様のメカニズムを持つと仮定すると,

邑知潟の東側の断層(石動山断層): ごくわずかに減少

邑知潟の西側の断層(眉丈山断層): ごくわずかに増加

森本・富樫断層 : ほぼ変化無し

呉羽山断層帯 : ごくわずかに減少

砺波平野断層帯 : ほぼ変化無し

能登半島の確実度の低い短い活断層群 : 半島北部顕著に増加,七尾湾周辺は顕著に減少

 

いずれにしても,現時点(3月25日午後6時時点)では,福岡県西方沖の警固断層のような顕著な応力変化はない.ただし,邑知潟断層帯周辺以北では,一般に微小地震活動活動に変化があるとされる0.1bar(0.01MPa)を超えている.