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メチレンブルー吸着量の測定方法 (JIS Z 2451: 2019)

測定方法の紹介

JIS Z 2451(2019)では、ベントナイトのメチレンブルー吸着量を測定する手法として、スポット法と比色法の2つを規定しました。このページでは、それぞれの手法を簡単に紹介します。(手法の細かい規定は日本規格協会販売のJIS Z 2451(2019)をご覧ください。)

スポット法

スポット法では、ベントナイト(約0.5 g)を2 %二りん酸ナトリウム溶液(50 mL)に分散させ、10 mMメチレンブルー溶液を1 mLずつ加えていきます。メチレンブルー溶液を1 mL加えるたびに、30秒撹拌してその液の1滴をピペット等で採ってろ紙上に置いて濃い青色のスポットを作製します(図1)。加えたメチレンブルー溶液の総量が多くなるにつれて、スポットの周りにハローと呼ばれる明るい青色のにじみが現れます(図1)。ハローはベントナイトに吸着できる最大量を越えたメチレンブルーであり、ベントナイトに吸着できなかったメチレンブルーです。ハローがスポットの周囲に幅1.5 mm以上に広がったとき、加えたメチレンブルーがすべてベントナイトに吸着したと仮定して、ベントナイトのメチレンブルー吸着量を求めます。

ベントナイトを2 %二りん酸ナトリウム溶液に分散させる方法については[こちら]

スポット方の測定結果のろ紙写真

比色法

比色法では、ベントナイト(約0.5 g)を2 %二りん酸ナトリウム溶液(50 mL)に分散させ、10 mMメチレンブルー溶液を一度に加えて30分攪拌します(図2)。このとき加えるメチレンブルー溶液の量は、ベントナイトに吸着できる最大量を超えたメチレンブルーです。30分攪拌後、その液をろ過します(図2)。ろ過の際、固相にはベントナイトとベントナイトに吸着したメチレンブルーが含まれ、液相(ろ液)にはベントナイトに吸着できなかったメチレンブルー(ベントナイトに吸着できる最大量を超えたメチレンブルー)が含まれます。ろ液のメチレンブルー濃度を吸光光度計によって測定し、加えたメチレンブルー溶液の全量からろ液中のメチレンブルー量を引き算することで、ベントナイトに吸着したメチレンブルーの量を求めます。
比色方の手順

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