グループの概要
有機材料診断グループは国立研究開発法人 産業技術総合研究所 材料・化学領域 機能化学研究部門に属する8つの研究グループの内の1つです。グループの所在地は広島県東広島市に位置する産総研中国センターです。
当グループでは、マテリアル・プロセスイノベーション(MPI)プラットフォーム 有機・バイオ材料拠点に整備された機器群を活用して高分子材料の構造と耐久性との相関を解明するための「材料診断技術」を開発し、企業の材料開発や課題の解決を支援します。また、公設試、大学とも連携して、西日本をはじめとする高分子材料に関わる企業間の擦り合わせ力の強化やサプライチェーンの最適化に貢献します。さらにサーキュラーエコノミーの実現に向けて、樹脂のマテリアルリサイクルにおけるリサイクル材の使いこなしに資する材料診断技術の開発を行っています。
具体的には、
・プラスチックやゴム材料の耐久性や劣化状態を表す化学構造指標の構築
・低分子モデル反応や精密化学構造解析技術を活用する架橋反応ならびに熱酸化反応メカニズムの解明
・リサイクル樹脂の化学的構造変化と性能の相関解明
を行っています
最新のお知らせ
2023年4月
・藤田康彦主任研究員がグループに加わりました。
2022年10月
・長谷朝博主任研究員の共著論文がPolymer Testingに掲載されました。
Masami Matsubara, Taichi Komatsu, Ryo Takara, Masakazu Kobayashi, Shogo Furuta, Kentaro Uesugi, Asahiro Nagatani, Shozo Kawamura, Daiki Tajiri
“Dynamic observation of a damping material using micro X-ray computed tomography coupled with a phase-locked loop”
Polymer Testing, 117, 107810- (2022).
2022年9月
・花岡寿明主任研究員の論文がRenewable Energyに掲載されました。
花岡寿明
「Uエネルギー資源の利用技術の進展と研究動向 5自然エネルギー 5.6バイオマス」
日本エネルギー学会機関誌えねるみくす, 101, 552-553 (2022).
2022年8月
・長谷朝博主任研究員の共著論文が岡山県工業技術センター報告に掲載されました。
幕田悟史(筆頭)、長谷 朝博、遠藤 貴士、岩蕗仁
「CNF凍結乾燥のスケールアップ検討」
岡山県工業技術センター報告, 48, 33-34 (2022).
2022年7月
・長谷朝博主任研究員の共著論文がPolymer Testingに掲載されました。
M. Matsubara, S. Teramoto, T. Komatsu, S. Furuta, M. Kobayashi, S. Kawamura, A. Nagatani, N. Tsujiuchi, A. Ito
“Three-dimensional strain evaluation of short-fiber-reinforced natural rubber using micro X-ray computed tomography”
Polymer Testing, 117, 107625- (2022).
2022年6月
・藤本真司主任研究員の論文SPECTROCHIMICA ACTA PART Aに掲載されました。
Shinji Fujimoto, Masaru Aoyagi, Hideyuki Shinzawa
“Nanodiamond (ND)-based polyamide (PA) 66 nanocomposite studied with infrared (IR) microscopy and time-domain nuclear magnetic resonance (TD-NMR) combined with two-trace two-dimensional (2T2D) correlation analysis”
Spectrochimica Acta Part A, 280, 121572 (2022).
2022年5月
・長谷朝博主任研究員がグループに加わりました。
外部連携
当グループでは、グループのシーズ技術を活用した企業との共同研究を進めて参ります。また、共同研究以外にも、技術コンサルティング、研究試料提供、大学生・大学院生の受入等随時行っております。技術コンサルティングの例
・シミュレーションやモデル実験を用いたバイオ・化学プロセスの経済性や環境性の評価
・高分解能MALDI-TOF-MS、NMR、バルジ試験、モデル実験等を用いた樹脂材料の反応機構解明や物性評価
研究試料提供の例
・クローブ油を原料とした人工漆
・光で繰り返し接着・脱着できる接着剤
ご興味のある方は、産総研内各担当部署、あるいは直接当グループにお問い合わせ下さい。
公的研究プロジェクト等
現在、当グループでは以下の公的機関および財団等の資金による研究プロジェクトに取り組んでいます。
「可逆的に物理架橋ー化学架橋変換が可能な新規熱可塑性ポリウレタンの開発発」
2021-2023年度、科研費若手B(日本学術振興会)
「高分子接着界面におけるナノ階層構造の解明]
2022-2024年度、科研費基盤C(日本学術振興会)
お問合せ先
国立研究開発法人 産業技術総合研究所機能化学研究部門 有機材料診断材学グループ
青柳 将(グループ長)
TEL: 029-861-2527
E-mail:masaru-aoyagi[at]aist.go.jp
〒739-0046 広島県東広島市鏡山3-11-32 産総研中国センター