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東北地方太平洋沖地震の概要

地震発生時刻 2011年03月11日14時46分頃

震源位置 宮城県沖,北緯 38度2分,東経 143度9分,深さ 約10km

マグニチュード 9.0(モーメントマグニチュード)

 

2011年3月11日の本震から3月27日までの余震分布.
2011年3月11日の本震から3月27日までの余震分布.
震源情報は気象庁一元化データによる.

この地震は太平洋プレートと東北日本を含む北米プレート(オホーツクプレート)とのプレート境界で発生しました.独立行政法人防災科学技術研究所の解析によると,宮城県沖の震源位置でプレート境界の断層破壊が始まり,北側は岩手県沖まで,南側は茨城県沖まで広がったと推定されています.それはいくつかの地震が次々と発生する連動型地震であったと推定されています.また,国土地理院のGPS観測によると,東日本全体が震源域に吸いよせられるように,東方に移動したことがわかります.地殻変動は三陸海岸南部で最も大きく,牡鹿で東南東へ5.3m移動し,1.2m沈降しました.沿岸域では広範囲に沈降が起こって、復興の大きな妨げになっています.

今回の地震による断層の破壊範囲とずれの量は,地震計の観測記録,GPS観測に基づいた地殻変動,各地の津波の波形などから求められています.用いるデータによって破壊領域の広がりやずれの量はやや異なりますが,おおよそ南北約400km,幅約200kmの断層が平均して15-20m程度,最大で30m近くずれたと推定されています.

このような大きな断層のずれは海底に数mの地殻変動を生じさせ,それによって巨大津波が発生しました.津波による被害が最も大きかった三陸南部のリアス式海岸湾入部では,波高が15から20mの高さに達したと推定され,宮城県の石巻平野から仙台平野でも10m前後,福島県の原子力発電所付近でも約14mと推定されています.更に津波は、北海道から千葉県までの沿岸域に大きな被害を与えました.

 

震源断層のモデルは以下の研究機関によって公表されています.

 

また,本地震に関連した研究機関の情報サイトは,地震調査研究推進本部のホームページにまとめられています.