< 2007年(平成19年)新潟県中越沖地震情報

微小地震活動と地質構造,新潟県中越沖地震震源域との関係

文責:活断層研究センター 遠田晋次

 

地質調査総合センター発行の地質図の上に,気象庁一元化震源を重ねた.星印が本震の震央.青丸が本震前約10年間のすべてマグニチュードの震央分布(40km以浅).赤丸が本震発生後約15時間の余震分布(暫定解).一般に,本震後数時間~1日以内の余震分布が震源断層の拡がりに対応するとされている.したがって,中越沖地震は微小地震の不活発であった区間(微小地震の空白域)を埋めるように発生したことがわかる.すなわち,今回の地震は,星印から北東に向かってのびるNNE-SSW方向の微小地震活動域南端から破壊が開始し,南西に伝播したと推定される.なお,2004年中越地震の余震以外でも,全体的に活構造周辺で微小地震活動が比較的活発である.