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平成28年(2016年)熊本地震への対応
今回の一連の地震の震源域は日奈久断層帯と布田川断層帯という2つの活断層に対応し,また阿蘇カルデラ周辺や大分県内でも地震活動が活発になっています.これらは「別府-島原地溝」と呼ばれる構造の内部に位置しています(図1).活断層・火山研究部門では,地質調査総合センター(GSJ)に設置された緊急調査対応本部(本部長:活断層・火山研究部門長)の下,10数名の研究員が調査にあたっています.
これまでの対応の時系列は以下のようになっています.
・4月14日21時26分頃:M 6.5の地震が発生.
・4月14日21時50分:緊急調査対応本部を設置し,情報収集を開始.
・4月15日08時30分:対応本部会議(第1回)開催.現地調査隊(4名)の派遣を決定.
・4月15日17時30分:GSJ公式HPで今回の地震に関する緊急情報を公開し,随時更新中.
https://www.gsj.jp/hazards/earthquake/kumamoto2016/index.html
・4月16日未明:M 7.3の地震が発生.
・4月16日11時:対応本部会議(第2回)開催.今後の対応を検討.
・4月18日11時:対応本部会議(第3回)開催.第1次調査隊の報告と今後の対応を検討.
・4月19日夜より,現地調査第2陣(計12名)を派遣中(4月27日現在).
調査結果や関連情報はGSJ公式HPで随時更新し,ご覧いただくことができます(例えば図2).報道等では,4月26日18時30分現在までで約70件に対応しました.また,全国的にも活断層情報への関心が高まっており,当部門で運営する活断層データベースに対する取材やアクセスが増えています(図3).
図1 2016年熊本地震の震源と周辺の地質構造.(GSJ公式HPより)
図2 2016年熊本地震で現れた地表地震断層.堂園集落の田畑に見られる右横ずれ変位.
写真は北西方向に向かって撮影.畦道を基準にした時の右横ずれ変位量は約200 cm
(2016年4月16日撮影:GSJ公式HPより).
活断層データベースセッション数(グーグルアナリティクスによる)
図3 2016年熊本地震に関わる活断層DBのセッション数.通常は数百/日.
地震直後から日々のアクセスが急増し,現在は1万弱.