本文へ

環境水等の放射性セシウムモニタリングコンソーシアム

環境水等の放射性セシウムモニタリングについて

 
 水中の放射性セシウム濃度の適切な把握は、福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性セシウムの長期環境動態評価、作物への移行等、多方面にわたる基盤情報であり、その技術性能評価は前述の研究や作物の安全評価、ひいては国民の安心・安全に連結している。  

 水中の放射性セシウムの濃度は現在、1-100mBq/Lレベルまで低下しており、そのモニタリングのためには、従来法ではろ過や濃縮などの前処理に6時間から1週間程度の時間が必要であった。産総研地圏資源環境研究部門は、2012年よりプルシアンブルー担持不織布を用いた水中の放射性セシウムの迅速モニタリング技術の開発を進めており、20Lの水の濃縮を8分でできる装置を開発した(論文・主な研究成果として公表)。

 また2014年頃より、ライセンス契約に基づくモニタリング技術の商品化を進めるとともに、本技術も含めた日本国内の水中の放射性セシウムモニタリング技術について、地圏資源環境研究部門内に国内の専門家から構成される委員会を設置し、国内標準化を進めてきた。標準化や精度評価試験の成果は、地圏資源環境研究部門より「技術資料」として公開されている。

 これらの国内標準化は、技術資料公開という形で一段落したものの、国内のモニタリングを実施している企業や研究機関から、環境水を用いた精度評価試験の継続的な実施や、新たなモニタリング技術の技術研修等の機会を設けることに対する要望があった。
 このような背景のもと、日本国内における低濃度の水中の放射性セシウムモニタリング技術の普及や技術レベルの向上、さらには国際的な連携を含めてコンソーシアム設置が必要との結論に至り、本コンソーシアムを立ち上げた。

 本コンソーシアムにご興味がある方は、お気軽にご連絡ください。

▲ ページトップへ