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研究成果
当グループの主な研究成果をご紹介します。
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2018~
有機伝導体と有機トランジスタの境界領域についての総説
電界効果トランジスタの有機半導体/電極の界面に生じる接触抵抗について、その主な要因であるエネルギー準位のミスマッチを低減する手法として、半導体側の準位を調整するドーパントの利用、電極表面に作用する単分子膜および錯形成材料の利用、金属電極の代替材料として有機伝導体の利用についてまとめました.有機電極の展開として、塗布プロセスで形成する手法および半導体層の任意のエリアを選択的に有機電極化する“セルフコンタクト”手法を紹介するとともに、新たな候補材料として、高性能半導体材料をベースとした高伝導の電荷移動塩/錯体の形成に着目し、その最近の開発動向を整理しました。
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CrystEngComm , 25, 3846–3860. (2023):
10.1039/D3CE00305A
電気二重層変調イメージングを用いて細胞死に伴う新現象を発見
電気二重層変調イメージング(Electric-double-layer modulation imaging: EDLMI)を用いて、細胞死に伴って細胞周辺に広範囲に広がる新現象を発見しました。この現象は、細胞内に存在する脂肪滴が死細胞から周辺に漏出する現象を捉えたものであり、細胞死の新たな判別指標として利用されることが期待されます。従来の顕微鏡では全く見えないこの現象を、非常に高感度なEDLMIを用いることで初めて可視化しました。
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Biosens. Bioelectron.: X 14, 100390 (2023):
10.1016/j.biosx.2023.100390
分極反転に潜む極性、反極性秩序の競合
一連のフェニルテトラゾール類やイミダゾール類について単結晶構造解析、分極ヒステリシス測定、理論シミュレーションを行った結果、極性(FE)や反極性(AFE)の基底状態がほぼ縮退(競合)状態を伴っている場合、常に無秩序な水素結合が生じることが明らかになりました。また、水素の乱れとして、2つの異なる起源(FE状態とAFE状態が競合するケースと複数の異なるAFE秩序状態が競合するケース)を見出しました。水素結合鎖型分子結晶については、結晶構造データに基づく密度汎関数理論(DFT)計算により、分極反転性能の正確な予測ができるほか、仮想的なFE状態とAFE状態の相対安定性を評価することによって、分極スイッチングモードと長距離秩序の有無も首尾一貫して説明できます。
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Mater. Horiz., Advanced Article, (2023):
doi.org/10.1039/d2mh01530g
非標識・リアルタイムの生体分子可視化技術を開発
溶液-半導体界面の電気二重層の形成によって生じる光透過率・反射率の微小な変化を光学イメージ化する電気二重層変調イメージング(Electric-double-layer modulation imaging: EDLMI)技術を開発しました。界面電気二重層が物資吸着に敏感な性質を利用することで、従来の顕微鏡では不可視の極微量の生体物質を非標識・リアルタイムに可視化することを可能にしました。
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Sens. Actuators B Chem. 382, 133548 (2023):
doi.org/10.1016/j.snb.2023.133548
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