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研究成果

当グループの主な研究成果をご紹介します。

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大きな分極と静電エネルギー貯蔵性能をもつ相変化型誘電体

 強電場により相転移が生じ分極が急激に増加する性質(メタ誘電性)をもつ誘電体は、電気エネルギーの貯蔵や機械/熱エネルギーとの相互転換機能への利活用の観点から、近年注目を集めている。反強誘電体である四角酸(SQA)結晶の絶縁強度の改善を図った結果、電場で誘起される電気分極は17.2μC/cm2と非常に大きく、170kV/cmもの高いスイッチ電場をもち、大きな静電エネルギーを高効率(η=0.90)で貯蔵できることを見出しました。フランジカルボン酸結晶ではそれに次ぐ大きな分極が得られた他、(4-クロロフェニル)プロピオ―ル酸では二段階の相変化を伴うなど、多彩な有機反強誘電体を創出しました。また、傾角強誘電体であるフェニルマロンジアルデヒドに横電場を印加することにより、反強誘電的な相変化現象を電場で誘起することにも成功しました。

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Chem Sci,12,14198 - 14206 (2021): doi.org/10.1039/d1sc02729h

電場によって回転できるスピナー型分子

 プロトン移動といった水素結合系だけではなく、球回転や屈曲といった分子の機械的運動に基づき強誘電性を発現させる材料開発も、近年多成分系を中心に行われている。本研究では、大きな双極子モーメントをもつ円盤状分子や軸回転型の置換基をもつ分子に着目し、「回転子の形状と結晶構造ともに擬似的な対称性をもつ結晶構造」を追求する指導原理を提唱し、ケンブリッジ結晶構造データベースから抽出、実評価を行った。その結果、室温以上で大きな自発分極を反転できる強誘電体を新たに4例も見出すことに成功し、分極の理論値との整合性により回転運動に基づく分極反転であることを実証した。

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J. Mater. Chem. C, 9, 13739-13747. (2021): doi.org/10.1039/d1tc03117a

非対称π共役骨格に秘められた高性能半導体特性を引き出すことに成功

 これまでの多くの有機半導体では、半導体特性を特徴づける2次元分子配列を構築・制御しやすい点から、対称性の高い棒状π共役骨格(πコア)が用いられてきました。さらなる高性能化や機能化には、対称性にとらわれない多様な分子デザインが望まれますが、非対称な棒状πコアは互いに反平行に配列しやすく,結果的に半導体特性が制限されてしまうことが知られていました。本研究では、非対称な分子修飾手法を用いることにより、非対称πコアどうしを平行にそろえて2次元配列させることに成功しました。この分子配列制御により半導体特性が著しく向上し、非対称πコアからなる有機半導体の中で最高水準となる移動度12 cm2/Vsを示しました。

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Chem. Mater. 33, 7379–7385 (2021): doi.org/10.1021/acs.chemmater.1c01972

高空間分解能・高スループットの生体分子パターニング技術を開発

 生体分子をパターニングする上での課題として、生体分子が両親媒性のため、表面の親水・疎水性にかかわらず吸着してしまうという問題があります。本研究では、生体分子の吸着特性を制御するパターニング技術を開発し、最高 5 µm の空間分解能で高スループットに生体分子をパターニングすることに成功しました。また、本手法でグルコースオキシダーゼを自己整合させたマイクロバンド電極を用いて、微細化によるグルコースセンサの高感度化・高速応答化を実証しました。

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Biosens. Bioelectron. 177, 112968 (2021): doi.org/10.1016/j.bios.2021.112968

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