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研究成果

当グループの主な研究成果をご紹介します。

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低分子系アンバイポーラトランジスタについての総説

  電子と正孔の両キャリアが伝導するアンバイポーラトランジスタは、有機半導体材料のキャリア輸送能における基礎的な理解を深める上で有用です。このたび、アンバイポーラトランジスタについて、その動作機構をp/n型ユニポーラトランジスタの挙動とそのp/n領域の競合から記述し、その活性層となる両極性低分子系材料250種以上(青色色素・ドナー-アクセプター型分子・π拡張型芳香族・金属錯体・中性ラジカル種・キノイド骨格・反芳香族化合物)およびドナー-アクセプター型共結晶30種以上について、HOMO・LUMO準位/成膜手法(固相形態)/正孔・電子移動度/デバイス構造(電極・誘電材料)についての一覧表を整備し、レビュー論文を出版しました。

詳しくは..
Phys. Chem. Chem. Phys. 24, 9770–9806. (2022): doi.org/10.1039/D1CP05799E

幾何学上2種類の強誘電機構が可能な水素結合

 結晶構造データベース解析にもとづき強誘電体開発を進める中で、幾何学上2種類の分極反転機構が可能な、特異な水素結合型材料2,5-ジヒドロキシ安息香酸(DHBA) を見出しました。頭尾結合状に配置した水酸基の一次元鎖は極性をもち、その反転にはプロトン移動と水酸基のフリップフロップの二通りの経路が想定されました。理論計算によると、分極の向きと大きさが両者で全く異なることが示されました。実評価の結果は、自発分極値の大きさの理論値との整合性、同位体効果の弱さ、水素結合長に対する抗電場の小ささ、いずれにおいても、後者の機構で説明できました。

詳しくは..
J. Mater. Chem. C, 10 , 10099-10105, (2022): doi.org/10.1039/D2TC00233G

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