強誘電体は、Valasekによる発見以来ちょうど1世紀と、記念すべき節目を迎えました。初の強誘電体であるロッシェル塩は酒石酸イオンを含み、有機分子や水素結合と強誘電性との密接な関係性の証左にもなっています。実際、C,H,N,O,S,ハロゲンのみからなる有機低分子に限っても、強誘電体の報告は80例を超え、その性能も水素結合系を中心に近年急速に向上しています。このたび、有機強誘電体・反強誘電体物質の分極の実験値と理論値の比較とともに、空間群/CSD Refコード/動作上限温度(キュリー点)/誘電率/圧電定数について一覧表を整備し、総合報告としてレビュー論文を出版しました。
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J. Phys. Soc. Jpn., 89, 051009 (2020) [https://doi.org/10.7566/JPSJ.89.051009]. |