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研究領域

部門長あいさつ

 
情報通信技術(ICT)は、現代社会の重要なインフラの一つとなっていますが、扱う情報量の増加に伴う消費エネルギーの増加が問題となっています。また、政府の提唱するSociety5.0が実現されると、扱う情報量が大幅に増加することが見込まれます。情報処理・通信機器、ネットワークでは、電子と光を用いて情報を処理、伝送しており、大量の情報を扱うSociety5.0の実現には、電子と光の特性を活かした新たな省エネルギーの情報処理・通信技術の開発が必要です。

電子・光機能性材料や電子と光の特性を活かした技術は、情報処理・通信の他にも、さまざまな分野で利用されています。例えば、超伝導体を用いた高磁場マグネット、レーザー光を用いた部材の加工、光を使った化学物質や生体物質のセンシングなどがあり、それら技術の高度化が望まれています。また、量子効果を利用した技術など、電子と光の新たな応用技術の研究開発も進められています。

電子光基礎技術研究部門では、電子と光のそれぞれの特性に加え、電子と光の融合により発現する特性を活用した技術シーズの探索と、その応用技術の研究開発を推進しています。従来技術の延長では達成できない極限的省エネルギーデバイス、難加工材の精密加工プロセス、高感度センシングなどの実現を目指して、産総研内外との幅広い連携による研究開発を推進し、将来の安全安心で持続可能な社会の実現に向け貢献してまいります。

【2021年4月、研究部門長・澤 彰仁】

電子光基礎技術研究部門
部門長 澤 彰仁