計量標準総合センター長挨拶
産業技術総合研究所 上級執行役員
計量標準総合センター長
臼田 孝
日頃より計量標準総合センター(NMIJ)の活動に格別のご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
産業技術総合研究所は、第6期中長期目標期間の下、「産総研グループ」として、我が国の経済・社会の発展に資する科学技術の研究開発と成果の社会実装に取り組んでおります。計量標準総合センター(NMIJ)におきましても、計量標準の開発・供給を通じて培ってきた計測技術、ならびに標準化や認証に関する知見を基盤として、オープンイノベーションの一層の強化、エコシステムの構築、新規事業創出へとつなげていく取り組みを進めてまいります。
その新たな試みとして、研究室見学を含む NMIJオープンデイ の新設や、株式会社AIST Solutions(AISol)との共同による ウェビナー開催 に取り組みました。これらの活動を通じて、NMIJの計測技術や標準の価値をより身近に感じていただくとともに、皆様から頂戴するフィードバックを踏まえ、今後さらに内容を充実させてまいります。
「値を提供するNMIJ」から「計測によって課題を解決するNMIJ」へ。
ぜひ、皆様が直面する課題に、計測の力で共に取り組ませてください。
一方で、基準器検査、校正・依頼試験、標準物質の頒布、ならびに計量研修といった エッセンシャル業務 については、社会・産業の基盤を支える責務として、引き続き着実に遂行してまいります。
海外に目を向けますと、各国の政策や経済環境が大きく変動し、経済安全保障の観点からサプライチェーンの見直しが進む中にあっても、計量標準の国際同等性は、経済活動、産業競争力、科学技術の発展を支える不可欠な基盤です。NMIJとしましては、こうした環境変化を踏まえつつも、国際同等性への寄与を堅持し、所管官庁の指導や産業界のニーズを踏まえながら、国際協力や国際比較を継続してまいります。
今年は、メートル条約総会(国際度量衡総会) が開催され、うるう秒の見直しや、月の標準時策定に向けた議論が行われる予定です。計量標準を取り巻く国際的な議論は、新たな科学技術や社会の要請を背景に、大きな転換点を迎えつつあります。NMIJとしても、こうした動向を見据え、計量標準の未来に向けた活動を着実に進めてまいります。
引き続き、皆様のご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
(2026年4月)