産技連 ライフサイエンス部会 バイオテクノロジー分科会/
関東甲信越静地域部会 食品・バイオ分科会
研究成果・実用化事例発表会(2018.02.07)
(会場:産総研つくばセンター共用講堂、2F大会議室)
開会挨拶
産技連 ライフサイエンス部会長/バイオテクノロジー分科会長 (産総研 イノベーションコーディネータ) 新間 陽一 |
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《講演1》 「産総研と農研機構の連携活動について」 農研機構 食農ビジネス推進センター プロジェクトプランナー 産総研 イノベーションコーディネータ 櫻谷 満一 |
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《講演概要》農研機構は、2016年に組織再編を行い成果移転や産学官連携を進めるための専門部署として、新たに「食農ビジネス推進センター」を設置し、ニーズやシーズを橋渡しするプロジェクトプランナーを配置した。 産総研と農研機構は、2008年に連携・協力に関する協定書を締結し、共同研究や合同ワークショップ等を実施してきているが、2017年からは、より連携を強化するためにコーディネータの相互委嘱を開始し、企業からの相談に応じた合同での面談や相互の研究者の紹介等の活動も行っている。 こうした、新しい農研機構の取組み概要や産総研と農研機構の連携活動について紹介する。 | |
《講演2》 「味覚センサーによる味覚の共同分析(中国5県連携)」 広島県立総合技術研究所 食品工業技術センター 大土井 律之 |
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《講演概要》本研究では、味覚の評価の客観性や安定性の確保を目的として、味認識装置(味覚センサー)を使って中国地方5県の公設試にて官能評価法が確立している清酒の値を評価し、味覚センサーによる味覚評価の技術力の確認を行った。 研究の結果、同一ロットの味覚センサーを使用したにもかかわらず合成基準酒の測定値が分析する県によって偏りがでる、各県測定値の乱塊法による解析よりセンサーの種類や測定対象によって県間差や回次差がある場合がある、合成基準酒ではなく醸造酒を基準とした方が測定ロット間に差が出にくかった、等の結果が得られた。 現在、これらの問題点について、味認識装置製造元等と情報共有を行い、課題解決に向けて協議を行っている。 | |
《講演3》 「産総研・近畿地区産技連活動による近畿公設試連携による清酒製造技術向上に向けた取り組み」 産総研 関西センター イノベーションコーディネーター (京都市産業技術研究所) 山本 佳宏 |
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《講演概要》高付加価値清酒の生産性向上を図るため、平成25-27年度戦略的基盤技術高度化支援事業「世界市場を開拓するSake・大吟醸生産システムの革新」において、産総研、大学、分析関連企業の連携で清酒成分を短時間で定量可能な分析技術を開発し、製造現場である酒造メーカーの評価の下、新たな製品を開発することができた。 開発した分析キットは低コストな分析装置であるGC-FIDを用いることで、先端バイオ研究の成果を反映し、製造現場で使用可能な低コスト分析技術を構築できる。 この成果を基盤として、平成28-29年度 産技連研究連携プロジェクト事業により近畿地域8府県+NITE、産総研の連携による清酒製造技術の高度化に関する取り組みを進めている。 | |
《講演4》 「食の都しずおかの微生物をフル活用ビジネスチャンス拡大!」 静岡県工業技術研究所 食品科 主任研究員 袴田 雅俊 |
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《講演概要》本県オリジナルの特色ある有用微生物について幅広い産業で有効利用できる仕組みを構築するため、特性や利用法を明示した本県ならではの微生物ライブラリーを構築している。 また、ライブラリー化した有用微生物を活用した優位性・付加価値の高い新規発酵食品とその製造技術の開発を行ってきた。 これらを通して、新しい「食」ビジネスを創出し、「食の都」づくり、国内外への販路拡大や6次産業化の促進を県の5つの試験研究機関と関係業界が一体となった分野横断型プロジェクトとして取り組んだ。 今回は、微生物ライブラリー構築のための微生物の分離・収集、開発する食品に適した微生物株の選抜及び試作についても述べる。 | |
休憩 |
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《パネルディスカッション》 ~産総研・公設研等公的研究機関と地域社会の連携及び今後の方向性について~ コーディネータ:新間 陽一(バイオテクノロジー分科会長) パネラー:櫻谷 満一(農研機構 プロジェクトプランナー・産総研 イノベーションコーディネータ) 山本 佳宏(京都市産業技術研究所・産総研 関西センター イノベーションコーディネータ) 中村 彰宏(茨城大学 農学部 准教授) 佐脇 政孝(産総研 イノベーションコーディネータ) 三宅 正人(産総研 イノベーションコーディネータ) 他 |
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閉会挨拶 ライフサイエンス部会副部会長(産総研 イノベーションコーディネータ) 三宅 正人 |
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