産技連 ライフサイエンス部会 バイオテクノロジー分科会
   研究成果・実用化事例発表会(LS-BT2016)

(会場:産総研つくばセンター共用講堂、2F大会議室)   

開会
挨拶
 9:00-9:05 

ライフサイエンス部会長/バイオテクノロジー分科会長 新間  陽一 
特別
講演
 9:05-9:45 
産学官の取り組み
An Effort of Industry-academia-government Collaboration
埼玉大学 産学官連携シニアコーディネーター 牟田口  照恭 
《講演概要》産学官連携コーディネータとしての立ち位置と目的、事例紹介を通して、各構成機関の課題を提起したい。
講演1
 9:45-10:05 
栃木県のクラフトブルワリー支援の取り組み
  Effort of support for advancement of the product value of craft brewery in Tochigi
栃木県産業技術センター 松本  健一 
《講演概要》栃木県は、全国有数のビール用大麦生産県であり、県内のクラフトブルワリーからは、地域特産品を生かした個性的なビールが販売されている。 平成24年に栃木県内のブルワリー4社により栃木クラフトビール推進協議会(以下、協議会)が設立された。平成25年から当センター、協議会、宇都宮大学で共同研究が開始され、「原料に全て県産品を用いたオールとちぎビール」、「ビール品質・酵母の客観的評価」及び「機能性成分含有ビール」を目指した研究開発が進められている。 今回、機能性成分として抗ストレス作用、血圧上昇抑制作用が報告されているGABAに注目し、「GABA富化ビール」の開発に取り組んだので報告する。
講演2
 10:05-10:25 
県産麹菌の取得とマイクロX線CTによる麹の観察
  The acquisition of the Aspergillus oryzae from natural world and observation of the malted rice using the microX-rays CT
兵庫県立工業技術センター 材料・分析技術部 食品・バイオグループ 井上  守正 
講演3
 10:25-10:45 
イオンビーム育種により作出したカプロン酸エチル高生産清酒酵母のゲノム解析
  Genome Sequence Analysis of High Ethyl Caproate Producing Sake Yeasts Generated by Ion Beam Breeding
群馬産業技術センター 増渕  隆 
《講演概要》群馬県では、オリジナルの吟醸用清酒酵母を開発するために12C5+(220 MeV)のイオンビーム照射による突然変異で新たな吟醸用清酒酵母の開発を行っており、これまでに吟醸酒特有の香気成分であるカプロン酸エチルを高生産する優良清酒酵母(No.227)を選抜した。
講演4
 10:45-11:05 
糸引きの少ない納豆「豆乃香」の開発と普及に向けた取り組みについて
  Development of the natto “MAMENOKA” which produce lower sticky substance and effort to promotion of it.
茨城県工業技術センター 久保  雄司 
《講演概要》いばらき成長産業振興協議会事業の一環として産学官が協力し、糸引きの少ない納豆を新たな食材として海外へ売り込むことを目的として取り組みを進めました。 当初は、製法やたれの工夫などで糸引きを抑えることを検討しましたが、抜本的解決を図るために新たな納豆菌を育種・選抜することにしました。
講演5
 11:05-11:25 
ウメ「露茜」果実の追熟日数と梅酒の品質
  The qualities of liqueur made with Japanese apricot ‘Tsuyuakane’ fruit at different ripening periods
和歌山県工業技術センター 食品産業部 根来  圭一 
《講演概要》ウメ‘露茜’は、(独)果樹研究所で育成されたスモモとウメとの種間雑種で、成熟やエチレンを用いた追熟に伴い果皮および果肉が赤色に着色する特徴を持つ。 この赤色着色果実を梅酒や梅シロップなどに加工すると鮮やかな赤色の製品ができることから、天然赤色の新しい商材として期待されている。また、ウメは古くから健康食材として認識されており、消費者の健康意識の高まりとともに、果実の持つ機能性が注目されている。 そこで、本研究では、追熟日数の異なる果実を用いて梅酒を作製し、果実の追熟日数が梅酒の色調や機能性成分、抗酸化能に及ぼす影響について調査した。
講演6
 11:25-11:45 
沖縄生物資源からの有用物質の探索と利用
―赤色色素フィコエリスロビリンペプチド、ケルセチン配糖体など―

  The Development of the Useful Substances from the Bioresources of Okinawa
沖縄県工業技術センター 丸山  進 
《講演概要》紅藻、藍藻などの光合成色素タンパク質フィコエリスリンはタンパク質と赤色のフィコエリスロビリンが共有結合したものであり、食品用の着色料、抗体などを標識する蛍光色素などとして利用されている。 演者らは沖縄産の海藻の新しい用途開発を行うなかで、紅藻をプロテアーゼで加水分解することで熱安定性の高い赤色色素が遊離することを見出した。
閉会
挨拶
 11:45-11:50 
ライフサイエンス部会 副部会長(秋田県総合食品研究センター) 高橋  砂織 


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