LS-BT2015講演会

(会場:産総研つくばセンター共用講堂、1F講堂)   

LS-BT2015シンポジウム  「AMEDの概要ならびに医療機器開発事業」

開会
挨拶
10:00-10:10 
産総研 理事 湯元  昇
基調
講演
10:10-10:40 
「経済産業省における医療機器産業政策について」
経済産業省 商務情報政策局 ヘルスケア産業課 医療・福祉機器産業室 室長  土屋  博史
《講演概要》成長分野である医療関連産業については、政府においても、健康・医療戦略推進本部の下、各省連携による施策を実施することにより、その成長を後押ししている。 こうした中、経済産業省としては、関係機関の連携による「医療機器開発支援ネットワーク」を構築し、 開発初期段階から事業化に至るまでの切れ目ない支援を目指すとともに、企業や医療機関、大学・研究機関との連携を促進し、 医療現場のニーズに応える医療機器の研究開発を推進する。 また、日本が強みを有するロボット技術やICT等を応用した日本発の 革新的な医療機器・システムの開発及び実用化を図る。 さらに、海外展開を志向する医療機器メーカーと医療機関・学会の連携により、 医療技術とサービスが一体となった海外展開を推進するなど、医療機器関連の施策を積極的に推進し、我が国医療機器産業の競争力の強化に貢献していく。
《S1》
10:40-11:00 
「血圧と同時に動脈硬化度を計測する装置の開発」
  A device for simultaneous measurement of blood pressure and arterial stiffness
産総研 ヒューマンライフテクノロジー研究部門 身体適応支援工学グループ 主任研究員 小峰  秀彦
《講演概要》我々は、血圧計を利用して、血圧と同時に動脈硬化度を計測・評価する手法を開発し、この手法をもとにした装置を製品化した。開発製品は、動脈硬化を早期発見し、 動脈硬化と関連する脳卒中や心筋梗塞の予防に役立つことが期待される。
《S2》
11:00-11:20 
「エピゲノム変化の迅速計測に向けたマイクロセンシングデバイス」
  Microsensing device for rapid epigenomic analysis
産総研 バイオメディカル研究部門 ナノバイオデバイス研究グループ 主任研究員 栗田  僚二
《講演概要》我々は、Bisulfite反応不要の迅速なエピゲノム解析法の研究開発を進めている。 本講演では、DNAバルジを利用したシーケンス選択性のある5’メチルシトシンのイムノアッセイ法とそのマイクロデバイス化の開発状況について述べる。
《S3》
11:20-11:40 
「細胞機能制御のための光駆動ナノモジュレーターの開発」
  Light-driven nanomodulators for control of cellular functions
産総研 ナノチューブ応用研究センター 高度機能CNTチーム 主任研究員 都  英次郎
《講演概要》本研究では、生体透過性の高い近赤外レーザーにより熱と活性酸素種を発生する有機色素とカーボンナノホーンからなる分子複合体を作製し、 この分子複合体を用いて生きた細胞の機能を操作できる新たな光制御技術を開発した。
《S4》
11:40-12:00 
「高感度分光による血中脂肪分析」
  A near infrared spectrometer for non-invasive measurement of blood fat levels
産総研 電子光技術研究部門 光センシンググループ 主任研究員 古川  祐光
《講演概要》吸光度分光は濃度分析の有効な手法であるが、生体では光吸収より光散乱が強く、検出信号は大変微弱となる。 我々は分光器の高感度化の観点からこの問題に取り組み、無侵襲で血液の中性脂肪を捉えることが可能となった。

AIST トピックス2015  「食品機能解析ならびにバイオプロセス」

《T1》
13:00-13:20 
「モデルマウスを用いた2型糖尿病病態に対するオリーブ由来ポリフェノールの効果解析」
  Analysis of effect of polyphenol in olive on type 2 diabetic phenotypes in model mouse
産総研 健康工学研究部門 研究員 室冨  和俊
《講演概要》我々は2型糖尿病モデルTSODマウスを用いて、酸化ストレスが糖尿病発症前から亢進することを明らかにした。 本講演では、抗酸化活性を有するオリーブ由来ポリフェノールの2型糖尿病病態の発症および進展に及ぼす効果について紹介する。
《T2》
13:20-13:40 
「味わうことの人間科学」
  Human science in“tasting”
産総研 ヒューマンライフテクノロジー研究部門 主任研究員 小早川  達
《講演概要》私達は食品の質を「味」という言葉を用いて表現するが、実はこの「味」は純粋な「味覚- つまり舌から入力される感覚」ではない。 本講演では、「味」 に対して「嗅覚-鼻経由の感覚」の観点から、また文化比較についても紹介する。
《T3》
13:40-14:00 
「麹菌の代謝の改変による脂質などの有用物質の生産性向上の研究」
  Increased production of useful metabolites by metabolic engineering in Aspergillus oryzae
産総研 生物プロセス研究部門 主任研究員 玉野  孝一
《講演概要》麹菌は発酵食品の製造などに使われる、安全で有用なカビで、代謝(物質の分解と合成)の能力に優れ、ゲノム情報や遺伝子組換え技術も確立している。 これらの菌の特性や実験技術を利用して、遺伝子組換えにより麹菌の代謝を改変して、脂質などの特定の有用物質を最大に生産させることを目指した研究について紹介する。
《T4》
14:00-14:20 
「酵素の機能改変と高機能化の試み」
  Functional alteration and activity enhancement of enzymes
産総研 生物プロセス研究部門 主任研究員 安武  義晃
《講演概要》生物が生み出す多様な酵素を医療や産業に役立てる上で、それら酵素の機能改変や高機能化は重要な課題である。 本発表では、進化工学や立体構造に基づいた酵素改良の実際に関して紹介する。
《T5》
14:20-14:40 
「微生物・固体間電子移動に基づく新規微生物共生プロセスとその応用可能性」
  Novel microbial symbiotic systems based on electron transfer between microbial cells and solid conductive materials
産総研 生物プロセス研究部門 研究員 加藤  創一郎
《講演概要》マグネタイトなどの導電性鉱物を流れる電流が異種微生物間の電子移動を媒介し、 有機物からのメタン生成を含む種々の共生反応を高効率化させる新規微生物代謝反応について、その基本原理と応用可能性を概説する。
総合
討論
14:40-15:00 
産総研 ライフサイエンス分野 研究統括 松岡  克典


産技連 研究成果・実用化事例発表会(2015)のプログラム→こちら