王 秀鵬/Wang Xiupeng
健康医工学研究部門
Health and Medical Research Institute
生体材料研究グループ 上級主任研究員
研究テーマ
- がん免疫療法用アジュバントの開発と臨床橋渡し研究
- がん免疫療法と伝統的な治療法との複合療法の開発
- がんの複合免疫療法の開発とメカニズム解明
研究内容
メソポーラスシリカ等複数のがん免疫療法用アジュバントを開発してきました。これらのアジュバントと免疫チェックポイント阻害剤などを組み合わせ、抗腫瘍免疫の増強と免疫ブレーキの解除を実現できるがんの複合免疫療法の開発を行っています。がん免疫療法・伝統療法(手術/放射線/化学など)との複合療法の開発をしています。
キーワード
抗がん免疫を増強するメソポーラスシリカ
技術内容
がん免疫療法用アジュバントとして、複数の無機粒子を開発した。無機粒子の材料は、メソポーラスシリカ、リン酸カルシウム、アパタイトなどである。無機粒子の粒径、孔径、免疫増強元素修飾、中空構造、形態、サイズなどの制御により、アジュバントの抗がん免疫活性化能の制御が可能になった。特に、生体由来免疫刺激物質を含有しないメソポーラスシリカナノ粒子が、がん抗原とともに投与するだけでがん抗原特異的抗腫瘍免疫を誘導できることを初めて実証した。メソポーラスシリカとがんの伝統的な治療法(外科療法、化学療法、放射線療法)との複合により、治療された部位の腫瘍増殖を阻害するだけでなく、未治療の遠隔腫瘍を抑制できた。メソポーラスシリカは、2~50nmの均一で規則的な気孔を有する非晶質の二酸化ケイ素であるため、従来のアジュバントよりも安価で安定性、保存性、実用性、安全性が高いという特徴がある。 さらに、免疫チェックポイント阻害薬の問題点に注目して、メソポーラスシリカと免疫チェックポイント阻害剤及びがん抗原を組み合わせ、がん抗原特異的抗腫瘍免疫の増強と免疫ブレーキの解除を動物実験で実現した。
関連知財
- 特許第5999639号(2012/11/22):免疫刺激因子担持微粒子
- 特許第6868862号(2016/8/31):メソポーラスシリカ粒子
- 特願2024-060355(2024/4/3):放射線増感ワクチン
関連文献
- X. Wang et al., Angewandte Chemie International Edition, 2016, [doi/10.https://doi.org/10.1002/anie.201506179]
- X. Wang et al., ACS Nano, 2019, [doi/10.DOI: 10.1021/acsnano.9b01271]
- X. Wang et al., Nature Communications, 2020, [doi/10.DOI: 10.1038/s41467-020-17637-z]
応用可能な産業分野キーワード