佐野 将之/SANO Masayuki
細胞分子工学研究部門
Cellular and Molecular Biotechnology Research Institute
細胞動態システム研究グループ 主任研究員
研究テーマ
- 欠損持続発現型RNAベクターの開発
- 細胞改変技術の開発
- 遺伝子発現制御技術の開発
研究内容
細胞内で長期持続発現が可能なRNAベクターの開発および改良を行い、細胞改変技術に応用するなど、細胞の運命や性質を制御する技術の開発を行っています。また、siRNAやmiRNAを利用した遺伝子発現制御やmiRNAの検出技術についても興味を持ち、研究を行っています。
キーワード
高効率遺伝子導入のための多機能性RNAベクター
技術内容
遺伝子導入技術には幅広い細胞種への高い導入効率や発現持続性が求められ、また複数遺伝子の導入が必要な場合もあります。さらに、導入した遺伝子の発現制御や、タンパク質だけでなくマイクロRNAのような非コードRNAを発現できることも重要になります。我々は、非伝播型のセンダイウイルスをプラットフォームとすることで、これらの特性を合わせ持つ安全で多機能なRNAベクターを開発しています。これまでに、このベクターを用いて、iPS細胞の樹立やダイレクトリプログラミング、細胞の分化制御などに利用できることが分かっています。このベクターの大きな利点は、宿主の染色体に外来遺伝子を組み込まないため、遺伝子発現が不要になった場合には、ベクターを導入細胞から完全に除去し、外来遺伝子フリーの細胞を単離することができます。このため、再生医療や細胞治療などへの応用も可能になります。また、基礎レベルでの遺伝子発現検証実験や細胞のイメージング、さらに抗ウイルス素材の開発など、様々な分野や用途において、幅広く基礎・応用研究に利用することが可能です。
関連知財
- 特許第7406257号(2020/01/24):人工マイクロRNA前駆体およびそれを含む改良されたマイクロRNA発現ベクター
- 特許第5633075号(2010/05/18):多能性幹細胞作成用ベクター材料及びこれを用いた多能性幹細胞作成方法
- 特許第4936482号(2008/04/11):改良された持続感染型センダイウイルスベクター
関連文献
- T. Kishimoto et al., Journal of Biological Engineering, 2024, [doi/10.1186/s13036-024-00404-9]
- M. Sano et al., Molecular Therapy Methods & Clinical Development, 2019, [doi/10.1016/j.omtm.2019.10.012]
- K. Nishimura et al., Journal of Biological Chemistry, 2011, [doi/10.1074/jbc.M110.183780]
応用可能な産業分野キーワード