研究者紹介

中村 史/NAKAMURA Chikashi

細胞分子工学研究部門

Cellular and Molecular Biotechnology Research Institute

総括研究主幹

研究テーマ
  • ナノニードルを用いた細胞への物質導入技術
  • AFMを用いた細胞弾性測定技術
  • 神経膠腫等の悪性がんを標的とした抗体薬開発
研究内容
研究紹介図

直径200 nmの針が配列したナノニードルアレイによる高効率な細胞への物質導入技術、AFMを用いた細胞の固さを測定する技術を開発しています。また、膠芽腫等の悪性がん細胞で発現するイオンチャネルCLIC1を認識するモノクローナル抗体を開発し、臨床診断、抗体医薬品開発に向けた研究を推進しています。

キーワード

抗体医薬バイオセンサーがん診断

ナノニードルを用いた細胞への物質導入技術

技術内容
ナノニードルを用いた細胞への物質導入技術の図

我々はナノ材料を用いた細胞操作技術の開発を行っています。直径200 nm、長さ>10 $00B5mの針状材料が、細胞にダメージを与えずに高効率に挿入可能であることを見出し、AFMカンチレバー型、アレイ型の2種類のナノニードル材料を開発しています。AFMカンチレバー型ナノニードルはAFMを用いることで挿入過程を力応答で観察しながら精密に挿入操作を行うことが出来ます。一方、ナノニードルアレイは、5 mm角のシリコンチップ上に数万本のナノニードルが配列しており、多数の細胞を同時に処理することが可能です。オフターゲットの少ない安全なゲノム編集技術の開発を目指し、ナノニードルアレイを用いたCas9/gRNA導入を行い、16%の効率で標的遺伝子のダブルノックアウトが可能であることを示しています。

関連知財
  • 特許第4051440号(2007/12/14):細胞操作装置及び方法
  • 特許第6449057号(2018/12/14):ナノニードルアレイを用いた細胞への物質導入法
  • 特許第6455912号(2018/12/28):人工ヌクレアーゼの細胞への導入方法
関連文献
応用可能な産業分野キーワード

医薬品(内服・点滴・注射)

神経膠腫等の悪性がんを標的とした抗体薬開発

技術内容
神経膠腫等の悪性がんを標的とした抗体薬開発の図

膠芽腫等の悪性がん細胞で発現するイオンチャネルCLIC1を認識するモノクローナル抗体を開発し、臨床診断、抗体医薬品開発に向けた研究を推進しています。膠芽腫は、成人において最も悪性度の高い原発性脳腫瘍であり、平均生存期間はわずか15ヶ月です。このような生存率の極めて低い希少がんに対して効果的な治療を目指し、CLIC1の発現解析技術と並行して開発を行っています。

関連知財
  • 特許第7587803号(2024/11/13):がん細胞の評価方法および評価デバイス
  • 特願2023-093435(2023/06/06):塩化物イオンセンサ並びにそれを用いたがん細胞の検出及び/又はがん細胞の悪性度評価のためのデバイス
  • 特願2023-142442(2023/09/01):塩化物イオン排出を阻害する抗体、及びこれを用いたがん浸潤抑制方法
関連文献
応用可能な産業分野キーワード

医薬品(内服・点滴・注射)

AFMを用いた細胞弾性測定技術

技術内容
AFMを用いた細胞弾性測定技術の図

細胞体の固さ、弾性率は、細胞の特性を表す重要な要素であり注目されています。バクテリアからヒト細胞まで、AFMを用いた圧入操作により細胞体の固さ、弾性率を評価することが可能です。細胞に関してはアクチンをはじめとする繊維状の細胞骨格タンパク質がその弾性を規定する大きな要因となっています。また、我々はマイクロインジェクション等の細胞膜を貫通する挿入操作の成功率が弾性率と細胞表層の裏打ちのアクチン構造の粗密に依存することを明らかにしています。

関連知財
  • 特許第4370397号(2009/09/11):物質細胞挿入の力学解析方法
関連文献
応用可能な産業分野キーワード

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