林 稚傑/Chih-Chieh Lin
細胞分子工学研究部門
Cellular and Molecular Biotechnology Research Institute
分子細胞マルチオミクス研究グループ 研究員
研究テーマ
- 複雑修飾糖鎖の網羅解析基盤の構築
- 糖鎖構造データベースと自動構造同定ソフトの開発
- 糖鎖依存的な腸上皮と細菌の感染機構の解明
研究内容
細胞表面の糖鎖修飾は、感染症やがんなどの疾患に関与します。当研究では、シアル酸、O-アセチル化、polyLacNAc 伸長鎖など複雑な修飾糖鎖を対象に、LC-MS/MS による網羅的解析と自動構造同定を進めています。糖鎖を介した腸上皮と細菌の感染関連相互作用の解明にも取り組んでいます。
キーワード
LC-MS/MSを用いた糖鎖・糖タンパク質の網羅解析(Glycomics/Glycoproteomics)
技術内容
糖タンパク質の糖鎖修飾は免疫応答、感染、がんなどの病態に深く関与する一方、構造多様性と微細修飾のため解析が難しい分子です。私はLC-MS/MSを用いたGlycomicsおよびGlycoproteomics解析に対応し、目的分子・目的に応じた分析フロー設計を得意としています。ターゲット濃縮、MS測定条件の最適化、定量設計、QC(再現性・回収率等)の評価、スペクトル解釈・注釈付与まで一連のワークフローを実施できます。取得した定量データは、目的に応じて解析ツールを選定し、統計処理と可視化(ヒートマップ、ボルケーノプロット等)を通じて差異分子の抽出・解釈まで一貫して対応可能です。さらに、polyLacNAc伸長鎖やシアル酸種の違い、O-アセチル化など複雑修飾糖鎖については、異性体判別や修飾パターンの多様性をボトルネックと捉え、独自の解析フローを組み込んだ同定手法を開発中です。疾患バイオマーカー探索や宿主‐微生物相互作用解析などへの応用が期待されます。
応用可能な産業分野キーワード