布施谷 清香/FUSEYA Sayaka
細胞分子工学研究部門
Cellular and Molecular Biotechnology Research Institute
分子細胞マルチオミクス研究グループ 研究員
研究テーマ
- 組織空間糖鎖オミクス解析技術の開発
- モデル動物を利用した生体内糖鎖機能解析と臨床応用
- 腎疾患における糖鎖異常と診断マーカーとしての利用
研究内容
診断マーカーや治療薬開発支援のために、組織構造と細胞配置を考慮した体内機能分子の分析方法の開発により、同定分子を利用可能とすることを目指しています。また、世界最多の腎炎であるIgA腎症では、人で糖鎖異常がある一方で人の病態を反映させたモデルマウスがいないため、その開発を進めています。
キーワード
組織空間糖鎖オミクス解析技術
技術内容
組織における糖鎖は、細胞の状態や病態を鋭敏に反映する一方で、空間情報と分子情報を同時に捉えることが難しく、創薬や診断への実装が進んでいなかった。本技術は、組織切片上の形態情報を起点に、関心領域を選択的に回収し、糖鎖修飾タンパク質を高感度に解析する「空間糖鎖オミクス」技術を提供する。 レーザーマイクロダイセクションと高感度質量分析、レクチン技術を統合することで、微量試料から「どの細胞・領域の、どのタンパク質に、どの糖鎖が修飾されているか」を解析可能とした。 マウス(疾患モデルを含む)や家畜を用いた解析では、従来法では捉えられなかった領域特異的な分子変化を検出しており、病態形成や回復過程に関与する分子の同定に成功している。本技術は、疾患特異的バイオマーカー探索、創薬ターゲットの迅速評価、薬効・毒性評価への応用が可能である。
関連文献
- Boottanun P et al., BBA advances, 2025, [doi/10.1016/j.bbadva.2025.100146]
応用可能な産業分野キーワード