研究者紹介

渕脇 雄介/FUCHIWAKI Yusuke

健康医工学研究部門

Health and Medical Research Institute

バイオセンシング研究グループ 上級主任研究員

研究テーマ
  • マイクロ流路を駆使した体外診断キットの実用化研究
  • 水産物・魚肉の鮮度を5分で評価する迅速測定キットの実用化研究
  • 各種先進オンサイト分析デバイスの研究開発
研究内容
研究紹介図

産総研のマイクロ流路技術を活用した「スマートELISA」は、血液や唾液を数滴たらすだけで、15分以内に高精度な検査結果を取得可能。専用機器は不要、スマートフォンで解析・管理ができます。医療・健康・美容・食品など、幅広い分野で活用が進んでいます。

キーワード

POCTバイオセンサー在宅医療機能性物質の評価

スマートELISAによる迅速・簡便検査の実用化研究

技術内容
スマートELISAによる迅速・簡便検査の実用化研究の図

本研究では、ラボレス診断の実現を目指し、簡便かつ迅速で従来のマイクロプレートELISAに匹敵する定量精度を持つ「スマートELISA」を開発した。スマートELISAは、イムノクロマト法の手軽さを取り入れつつ、ELISA本来の信頼性と定量性を保持している。4.5 cm × 7.0 cm × 1.3 cmのマイクロ流路カートリッジを用い、検体と2~3種の試薬を滴下するだけで約15分で測定でき、大型装置や煩雑な操作を必要としない。 開発システムは二種類から成る。第一に、マイクロ流路チップとスマートフォンアプリから成る検査キットで、折り畳み式紙製ボックスを発色測定に利用し、家庭や現場での使用を可能とした。第二に、20 cm × 26 cm × 11 cmの小型全自動システムで、3項目のELISAを短時間で自動測定・通知でき、医療現場での省スペース・省力化に適する。 本スマートELISAは、医療に加え、美容、食品検査、家畜ウイルス検出、エクソソーム測定など多様な応用に成功している。さらに郵送検診と異なり、被験者自身が穿刺血や唾液でその場検査できる点も特徴である。

関連知財
  • 特許第7011865号(2019/8/29):アッセイ装置
  • 特許7792726(2023/4/20):アッセイ装置
  • 特許第6037184号(2013/9/27):多孔質媒体を利用したアッセイ装置
関連文献
応用可能な産業分野キーワード

食品・飲料医療機関検査機関・サービス医療機器上下水処理・廃棄物

「鮮度」を科学で示す:水産物鮮度見える化技術の開発

技術内容
「鮮度」を科学で示す:水産物鮮度見える化技術の開発の図

本技術は、水産物の「鮮度」を経験や感覚に依存せず、科学的根拠に基づいて定量的に示す“鮮度の見える化”技術です。 水産物の死後変化に伴い進行するATP分解代謝に着目し、その組成比から算出されるK値を鮮度指標として活用しています。K値はすでにJAS規格に登録されており、現在は国際標準化(ISO化)も進められている、信頼性と国際的整合性を兼ね備えた指標です。 本技術では、このK値を5分で簡便に評価できる試験紙・センサ技術を開発し、従来必要であったHPLC等の大型分析装置や専門的操作を不要としました。これにより、漁獲直後の産地、加工・保管工程、流通、販売現場に至るまで、同一指標による一貫した鮮度管理が可能となります。 鮮度をスマホで数値として管理・共有できることで、品質のばらつき低減や適正価格での取引を実現し、事業者間の共通言語として活用できます。 さらに、JAS・ISOに準拠した鮮度指標を用いることで、「科学的に証明された高鮮度」という付加価値を明確に訴求でき、国内外市場におけるブランド化、差別化、輸出時の品質保証強化に大きく貢献する技術です。

関連知財
  • PCT/JP2024/029366(2024/08/19):ATP関連物質を検出するためのセンサー及びその利用
  • 2025-131012(2025/08/05):ATP関連物質を検出するためのセンサー及びその利用
応用可能な産業分野キーワード

食品・飲料水産業飼料・動物薬検査機関・サービスバイオマス