研究者紹介

安倍 知紀/ABE Tomoki

細胞分子工学研究部門

Cellular and Molecular Biotechnology Research Institute

細胞未病エンジニアリング研究グループ 主任研究員

研究テーマ
  • 肥満・筋萎縮を予防・改善しうる食品成分の機能性評価
  • 食品成分による加齢性疾患の予防・改善法の開発
  • 生活習慣の乱れと加齢による疾患発症の分子メカニズム解明
研究内容
研究紹介図

生活習慣の乱れと加齢がメタボリックシンドロームやロコモティブシンドローム(運動器の機能障害)を引きおこすメカニズムを解明するため、モデル動物・細胞を用いて研究しています。加齢性疾患の食による予防・改善を実現するために、食品成分の機能性評価とさまざまな細胞老化モデル開発にも取り組んでいます。

キーワード

機能性物質の評価機能性分子探索※機能性食品生活習慣病

筋肉量を調節する成分探索に資する簡便な評価系

技術内容
筋肉量を調節する成分探索に資する簡便な評価系の図

【背景】 超高齢社会となったわが国において健康寿命の延伸が喫緊の課題である。加齢に伴う筋萎縮は介護リスクや社会保障費の増大につながる。筋萎縮の予防・改善に資する化合物探索には、免疫染色や手動による筋管径計測など費用と時間がかかる解析方法が必要であり、低コストなハイスループット評価系が求められている。 【評価方法】低コストかつ短時間(約2時間)で染色から解析までを行うことが可能な評価系を構築した。簡便な染色法であるメイギムザ染色を培養筋細胞に対して行うことにより、免疫染色よりも費用と時間を大幅に節約できる。本評価系により得られる値と手動による筋管径計測との相関係数は、0.92と高い値を示した。筋管を形成できる細胞であれば、株化細胞のみならず様々な細胞に適用することが可能である。 【成果の意義】従来の評価法よりも短時間に多くの化合物について信頼度の高い評価が可能となり、開発コスト削減に貢献する。

関連文献
応用可能な産業分野キーワード

食品・飲料飼料・動物薬医薬品(内服・点滴・注射)

機能未知の天然物等の機能性探索および作用メカニズムの解明

技術内容

先行研究やデータベース、人工知能等による機能性予測が可能になりつつあるが、実際に機能性を有するかどうかは培養細胞等を用いた検証が未だに欠かすことができない。培養細胞の種類はもちろんのこと、評価方法も機能性ごとに多くの方法があり1つの研究室で行える評価は限られている場合が多い。  これまでの数多くの経験をもとに、さまざまな細胞種及び評価方法をそろえることでワンストップで機能性探索から作用メカニズム解析までを行う。マウス個体を用いたメタボリックシンドローム、ロコモティブシンドローム等の評価も可能である。 【細胞種と評価可能な機能性の例】 ・骨格筋細胞:筋肥大、筋萎縮、糖・脂質代謝、インスリン感受性 ・脂肪細胞:脂肪合成・分解、脂肪細胞分化、インスリン感受性 ・肝細胞:脂肪肝、糖・脂質代謝、インスリン感受性 ・免疫細胞:炎症・抗炎症反応 ・老化細胞:細胞老化、D-ガラクトース、抗がん剤、複製老化、遺伝子導入 ・臓器連関:カルチャーインサートを用いたさまざまな細胞種間の共培養系

関連文献
応用可能な産業分野キーワード

食品・飲料飼料・動物薬医薬品(内服・点滴・注射)