スマートフロープロセスグループ
6G向け基板材料を志向したポリマー/セラミックスハイブリッド材料開発
-次世代高速通信を実現する要素技術-
- 第6世代通信システム(6G)では100~300GHzの電波の使用が想定
- 基板材料に既存材料では対応できない低誘電率、低誘電正接などが求められる
- 低誘電率ポリマーと低誘電正接セラミックの複合化+超臨界CO2による多孔質化
2030年頃、6Gの運用が開始。その時必要な材料は?
- 第6世代通信システム(6G)の運用開始が2030年頃に想定されている。
- 想定周波数は5Gを上回る100GHz-300GHzの可能性あり。
- 4Gではガラエポやポリイミド、5Gではフッ素系ポリマーや液晶ポリマーが使われているが、6Gでの要求物性は満たせていない。
- さらなる低誘電率、低損失に加え高耐熱、高熱伝導材料が求められている。
材料ごとの比誘電率と誘電正接
ポリマーとセラミックスの複合化
- 誘電率の小さい高分子材料と、誘電正接の小さいセラミックス材料を複合化することで、低誘電率、低誘電正接材料を開発。
- 超臨界CO2を用いて多孔質化することで、さらなる低誘電材料を開発中。
材料ごとの比誘電率と誘電正接
今後の展開
- 材料スペックだけでなく実際にデバイスを構築して、伝送損失に対する影響を把握し、ユーザー企業との橋渡しを進める。
- 表皮効果に対する対策として、基板と平滑銅板との接合技術、その評価技術の開発を進める。
- 材料技術を起点として、2025年開始予定の3GPPの規格認証に対して働きかけを行い、6Gのシェアの獲得を目指す。
簡易デバイス構造と、各要素の課題
主任研究員 阿多 誠介