化学システムグループ
反応開発を支援するプロセス設計からの溶媒選択
-溶媒選択にプロセス性能の視点を-
- コスト評価とLCAを組み合わせたプロセス設計手法を開発
- 反応開発時の溶媒候補からコストとCO2排出量を最小化する溶媒を特定
- 反応開発と同時に行うことで化学品製造プロセスの効率化に貢献
プロセス設計の観点からの溶媒選択
- 溶媒選択は反応や抽出の性能の観点から選択されることが多い
- 反応や抽出の性能に優れている溶媒でも、分離や溶媒再生の負荷が大きければプロセス全体の性能として最適とは限らない
- コスト評価とLCAを組み合わせたプロセス設計・評価手法を用いて反応開発における溶媒選択の支援を検討している
反応開発における溶媒選択をプロセス設計の観点から支援
反応溶媒の選択による化学品製造プロセスの効率化
- 鈴木-宮浦カップリングを対象に反応溶媒の種類がコストとCO2排出量に及ぼす影響を評価
- 合成条件や反応性能、反応溶媒の特徴に合わせてプロセス設計
- プロセスシミュレーションを用いて物質収支、エネルギー消費量、装置サイズを計算
- 計算結果を用いて製造コストやCO2排出量を評価
- 反応溶媒の選択により、製造コストは65%、CO2排出量は74%削減できる可能性を示した
- フロー合成における鈴木-宮浦カップリングを対象とした反応溶媒の選択についても検討
- 温度により一相と二相に変化する3成分系の反応溶媒を用いた合成方法と反応性能に合わせてプロセス設計
- 反応溶媒の回収率が高いほど、製造コストとCO2排出量は低下した
- 反応開発における溶媒の選び方で化学品製造プロセスの高効率化が可能
本研究成果の一部は、NEDO「機能性化学品の連続精密生産プロセス技術の開発」により得られたものです。
主任研究員 山木 雄大
研究グループ長 片岡 祥
研究グループ長 片岡 祥