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化学反応場設計グループ

環境にやさしい抽出技術と白色化技術を通じた
植物芳香族系高分子リグニンの機能素材化
-化石資源に代わり植物資源を活用する可能性を示す新技術-

  • 水中における植物粉砕と同時の酵素糖化により芳香族系高分子リグニンを抽出
  • リグニンは耐熱フィラーや紫外線カット膜などとして機能
  • 置換基を修飾、光の吸収を抑制しリグニンを白色化

抽出における変性と環境負荷を解決する同時酵素糖化粉砕【SESC】法

  • 粉砕 + 酵素反応による成分分離・抽出 → リグニン未変性 + 低い環境負荷
  • 多糖類由来の単糖・オリゴ糖と機能性高分子として使えるリグニンが得られる

SESC法由来リグニンを用いた機能素材開発

紫外線カット膜・耐熱フィラー・固体高分子電解質などとしてリグニンを利用する技術を開発

意匠性の低さを解決するリグニン白色化

  • 着色は高意匠性用途の利用における課題
    →白色・無色化が用途拡大に重要
  • 光吸収による着色を混合溶媒中における置換基修飾で抑制
    →リグニンの白色化を世界で初めて達成
  • 従来法で得られるリグニンにも適用可能

敷中一洋等 特許7538520号;
K. Shikinaka et al., Green Chem., 2022, 24, 3243; ChemistrySelect, 2024, 9, e202400046.

本研究は、JST-ALCA (JPMJAL1601)・JST未来社会創造事業 (JPMJMI19E8)・科研費基盤研究(B) (21H02007) による助成を通じ進められています。


上級主任研究員 敷中 一洋

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