独立行政法人産業技術総合研究所
事業目的 サービス産業の抱える課題 課題解決のためのアプローチ 顧客モデル化技術 日本語行動観測技術 サービスプロセスの可視化 成果物としての技術パッケージ 今後の課題

成果物としての技術パッケージ
認知科学に基づく回顧型デプスインタビュー技術 CCE(Cognitive Chrono-Ethnography)
人間の意思決定理論に基づいて、調査対象の行動が実行される現場における現場観察調査の設計、行動データの記録・収集、その記録を利用した回顧的インタビューを実施し、個人および集団の行動生態を調査する手法。認知科学に裏打ちされたエスノグラフィー。論理的・線形モデルでは扱えない現象を扱うことができる。大規模集客サービス(野球観戦、温泉観光)の顧客、温泉旅館の従業員に対して適用し、顧客カテゴリの仮説、従業員スキルの仮説策定に役立てられた。
CCE(Cognitive Chrono-Ethnography)
オープンサービスフィールドでの顧客行動ログ技術

Felica-IDを用いてレジの機能だけでなくオープンサービスフィールド内の各種サービスを実現する小型端末を開発した。ユーザは自身の持っているFelicaカードをシステムに登録するだけ。そのカードIDを読み取る端末を店舗側に設置。顧客がサービスを利用すると,「顧客ID」「サービス拠点ID」「時刻」「付随情報(金額等)」がサーバに送られ,その場面ごとに「適切な返答」を戻すシステムとなっている。サーバからの指示に従って,端末は音声を流したり印刷したり画面に文字を表示することができる。収集された顧客行動ログからさまざまな指標を可視化し、経営者の意思決定支援に役立てられる。城崎温泉にて「ゆめぱ」として実運用中。

顧客行動ログ技術
サービス利用者・提供者の行動観測・可視化(PDRplus)

写真からサービス現場(空間)の3次元空間マップを対話的に作成(所用時間:約2分/平米)し、行動計測(PDRplus)用センサモジュール(重量80g)を装着した従業員の位置、方位、行動種別等を屋内外に関わらず計測できる。センサとマップデータ統合によって、より高精度な行動計測を実現でき、従業員の行動を再現、可視化できる。城崎温泉の従業員、がんこ和食店の従業員、スーパーコートの介護士の行動ログ取得に利用された。

PDRplus
顧客・商品カテゴリ化、来店者予測などの店舗支援技術(AIST-POS toolkit & POSeIDON)

ID付きのPOSデータから、同じように購入される商品の組合せ(商品カテゴリ)と、その商品群を購入する顧客の組合せ(顧客のライフスタイルカテゴリー)を自動的にカテゴリ化できる。自然言語分野で活用されてきた確率的潜在意味解析法(PLSI: probabilistic Latent Semantic Indexing)を適用。情報量基準を用いてID-POSデータをもっともよく説明できるカテゴリ数を決定するとともに、商品と顧客を同時にカテゴリ分けする。さらに、IDがない場合でも顧客フィードバックを収集できる店頭アンケート・カタログ端末を併用することで幅広い業態に対応する。大規模小売としてコープこうべ、外食サービスとしてがんこフードサービスの店舗に適用し、精度の高い需要予測を実現した。

AIST-POS toolkit による顧客・商品カテゴリ化
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