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2014年4月3日
中島善人 上級主任研究員(物理探査研究グループ)が, JNST Most Cited Article Award 2013を受賞しました。

物理探査研究グループ 上級主任研究員 中島善人は、2014年3月27日に東京都市大学で開催された日本原子力学会2014年春の年会におきまして、_JNST Most Cited Article Award 2013を受賞しました。この賞は、日本原子力学会が出版する英文誌Journal of Nuclear Science and Technology(JNST)に掲載された論文で、論文掲載月より60ヶ月間の引用件数が最も多かった論文の筆頭著者に授与されるものです(本年は、2007年出版論文が審査対象)。

今回の受賞対象論文は、中島善人・紙谷 進によるMathematica Programs for the Analysis of Three-Dimensional Pore Connectivity and Anisotropic Tortuosity of Porous Rocks using X-ray Computed Tomography Image Data (44巻、 1233-1247ページ)です。その内容は、地下水中の溶存イオン等の拡散移動性を定量評価するため、岩石の空隙スケールの3次元X線CT画像をもちいた拡散シミュレーションを論じたものです。空隙の連結性、異方性に配慮しつつ、非吸着性のランダムウォークシミュレーションの基礎を述べ、あわせてプログラムのソースも開示しました。元来は、放射性廃棄物の地層処分に関する論文内容でしたが、基礎的で汎用性に富む内容が幸いして、燃料電池や食品など地層処分分野以外での多孔質媒体中の拡散シミュレーション論文でも多数引用されていることが今回の受賞の背景にあります。

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