ニワトリゲノム編集で鶏卵内に有用組換えタンパク質を量産
バイオ医薬品など組換えタンパク質の需要は拡大を続けています。現行の培養細胞を用いた組換えタンパク質生産は膨大な設備投資費や生産管理費、様々な知財利用料などを必要とし、高いコストが問題です。そこで、培養細胞の代わりに遺伝子組換え生物を用いた「生物工場」が高コスト問題の解決策として世界中で研究が進められています。私たちはニワトリゲノム編集により、鶏卵内に組換えタンパク質を高効率に発現する技術を世界に先駆けて開発しました。また、ゲノム編集に国産技術のCRISPR/Cas3を適用することでCRISPR/Cas9の知財問題を回避し、企業が産業利用を行いやすくしています。培養設備を必要としない画期的な組換えタンパク質大量生産技術を多くのユーザーに使っていただくため、コスモバイオ株式会社に技術を移転し受託生産事業を開始しました。培養細胞を用いた組換えタンパク質製造法では難しい低コスト化、超大量生産、タンクフリーの製造、製造ラインの高い拡張性などの様々なメリットが期待されます。バイオ医薬、動物医薬、産業用酵素、研究試薬、食品加工、素材タンパク質等お気軽にお問い合わせください。
関連特許情報:
1.
- 特許登録番号:6644276
- 発明の名称:家禽始原生殖細胞の遺伝子改変方法、遺伝子改変された家禽始原生殖細胞、遺伝子改変家禽の生産方法及び家禽卵
- 発明者:大石勲
2.
- 特許登録番号:6710825
- 発明の名称:遺伝子改変家禽卵
- 発明者:大石勲
大石勲 研究副部門長