産技連東北地域部会に設置された食品・バイオ分科会は、東北地域において食品・バイオ分野の試験研究に携わる公設試験研究機関と産総研東北サテライトが協力して、企業支援及び技術開発に関する情報交換を実践し、地域における食品・バイオ産業の発展を目標として活動を開始しました。
そして、第1回の秋季分科会を、10月4日(木)に産総研東北センターにおいて開催しました。幸運にも、設立当初から、産総研の産学官連携コーディネータでライフサイエンス部会の小高正人部会長からご支援を頂き、今回の秋季分科会で、産総研で先端的な研究シーズを保有し、地域企業への技術移転に意欲的な研究者を招聘してのシンポジウムを開催することが可能となりました。シンポジウムでは、産総研に加えて、農水系の研究機関で同じ研究分野に取り組む研究者と、地域で先端的な研究を実施している研究者から、それぞれご講演をお願いすることになりました。記念すべき第1回シンポジウムのテーマは「食品・バイオ分野における計測技術の新展開」と決まりました。
シンポジウムでは、最初に小高部会長から趣旨の説明があった後、産総研からは生物情報解析研究センター分子機構解析チームの根本直主任研究員による「NMR-メタボリック・プロファイリング法と食品計測」、(独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所からは食品工学研究領域ナノバイオ工学ユニットの杉山滋ユニット長による「走査型プローブ顕微鏡応用によるバイオと食品のナノスケール解析」、地域公設試からは秋田県農林水産技術センター総合食品研究所食品加工研究所の秋山美展所長による「食品内部の温度分布を可視化する」という3題の講演があり、活発な質疑応答が行われました。 |