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航空宇宙産業研究会が発足



空機産業は先端技術や高度な素材・部品をシステムとして統合する高付加価値産業であり、その高度で先進的な技術は他産業に広く波及する効果を有しています。また、航空機の製造には非常に多くの部品を必要とし、中小企業を含めて広い裾野産業が関連産業として存在します。

北地域の中小企業は、従来から高度な金型加工技術を保有しており、高精度加工や難削材加工などの多品種少量生産に強みを発揮して参りました。航空宇宙産業は自動車産業と相俟って、東北地域企業の新たな分野への転換や基幹産業でもある金型・治工具、精密機器、電機・機械産業等の振興に寄与する産業と言えます。また、航空宇宙産業への参入は東北地域にとって大きなビジネスチャンスであり、広く地域に根ざした産業を形成することができます。


のような状況の中で、産技連東北地域部会機械・金属分科会から航空宇宙産業研究会新設の申請があり、書面総会により全会一致で認められました。そして、去る10月16日(火)に仙台ガーデンパレスにて航空宇宙産業研究会の設立総会を開催し、東北地域における航空機産業の振興を目的とし、最新技術情報の提供や共通課題の解決などに取り組んでいくことが決定されました。

立総会には、東北管内の関連企業、関係機関を中心に105名(研究会登録者80名)が参加しました。総会は、産技連東北地域部会・吉田部会長(東北センター所長)の主催者側挨拶と発起人代表の秋田県産業技術総合研究センター・中西所長の挨拶で始まり、続いて、東北経済産業局・野田地域経済部長と(独)中小企業基盤整備機構・山下東北支部長から来賓祝辞を賜りました。議事では、研究会設立の趣旨説明(航空機産業の動向とこれまでの経緯及び研究会の体制と今後の活動方針について説明)の後、会長に秋田県産業技術総合研究センター・中西所長を選出しました。また、産技連運営規程第12条により、秋田県産業技術総合研究センターに事務局を置くことになりました(東北サテライトは準事務局としてサポート)。


立記念の特別講演では、@「当社の航空機産業取組みの現状と課題」と題して、且O栄機械代表取締役細矢育夫氏より、A「IHI航空機エンジンの現状と東北展開」と題して、蟹HI相馬事業所所長根本徹氏より、それぞれ、航空機産業を志している地域企業とって、大きな期待の持てる内容の講演がありました。

立総会には、報道機関8社(新聞4社、NHKを含むTV3社など)が取材に訪れ、地元で大きく報道されるなど、関心の高さがうかがわれました。

後、航空宇宙産業研究会は、航空機関連の新産業を創出するための最新技術情報の調査・収集、新たな技術開発課題の抽出、事業環境の整備(JISQ9100の認証取得など)などにおいて支援強化を目指します。また、産総研東北サテライトでは、TV会議システムによる東北6県公設試験研究機関の連携や各種取組みを総合的に推進し、さらなる産学官連携組織の支援体制を強化し、この取組みをサポートしていきます。

 

講演する且O栄機械・細矢氏
講演する鰍hHI・根本氏

主催者挨拶をする吉田所長 発起人代表挨拶をする中西所長 講演会場の様子


http://unit.aist.go.jp/tohoku/ UP