受賞の対象となった主要な研究成果は、以下のとおりです。
加水分解脱水重縮合(ゾルゲル)反応による金属酸化物の生成時に、金属イオンに配位可能な種々の有機溶剤(配位子)を用いてゾルゲル反応過程を調節することにより、シリカ、アルミナ等の金属酸化物の構造、粒子径、表面積や細孔、さらには担持貴金属の分散度や粒子径を制御できることを明らかにしました。
ゾルゲル法で得られたアルミナが高温燃焼用触媒担体として、また、シリカやアルミナ担持金属(Ru・Cu、Ru・Sn、Pd)触媒がベンゼンからのシクロヘキセン、脂肪酸からのアルコール合成などに高性能を示すことを明らかにしました。加えて、本ゾルゲル法をシリカ・アルミナ・結晶化調整剤の均一混合体の調製を経る固相(バインダレス)ゼオライト合成法へと発展させました。
|