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産業技術総合研究所 東北センター

東北サテライトを活用した新たな産学官連携推進への期待

独立行政法人産業技術総合研究所
理事(産学官連携推進部門担当)一村信吾


月1日に産総研の産学官連携推進部門担当理事に就任致しました一村信吾です。本年2月中旬に研究現場から理事に急遽呼び出され、4月から産学官連携推進部門担当の重責を中島尚正理事から引き継ぐことになりました。就任直後の4月23日には、東北サテライトのオープン記念講演会に期を合わせて仙台を訪れ、東北サテライトと東北センターを核とする今後の産学官連携推進に大きな期待を抱いてつくばに戻ってきたところです。

は東北センター(その前身の東北工業技術研究所)には少なからぬ縁があり、これまでにも訪問の機会を得てきました。一度目は、電子技術総合研究所に就職した最初の直属の上司(小野雅敏・宇宙環境技術研究室長、後の極限技術部長)が東北工業技術研究所長として赴任された時です。秋保温泉で極限技術部関係者の忘年会を開くことになり、その途中で研究所を訪問させて頂きました。その後、独立行政法人化に際して設立準備本部が工技院に設置された際に、戦略企画調整チームのリーダーとしても何度か訪問の機会を得てきました。それらの時に、“施設が古く狭いのでは”、“仙台駅から少し遠くアクセスが一村理事東北サテライトを活用した新たな産学官連携推進への期待悪いのでは”、という印象を持った記憶があります。

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回の仙台訪問に際して、私の古い印象は完全に払拭されました。4月23日には東北センターにも足を伸ばしましたが、新しい建物独特の臭いがまだ残る東北産学官連携研究棟(とうほくOSL)が、正面玄関からの印象を一新する形で出迎えてくれました。また、中小企業基盤整備機構との協同事業として展開した東北サテライトは、仙台市中心部からのアクセスの利便性を担保するものとなりました。加えて、東北各県の公設研ともTV会議設備でネットワークを組むことができ、多様なチャンネルでの東北地区との情報交流を担保できるものとなりました。

承知のように産総研は、「鉱工業の科学技術に関する研究および開発」を主たる業務とし、その業務に係わる「技術指導および成果の普及」を行うことが法律上要請されています。加えて、このたびの国会審議において、イノベーションによる生産性向上の観点から産業技術力強化法等の一部改正が審議され、その一環として産総研に、「技術経営力の強化に関する業務(人材養成、助言)」が追加される見通しとなりました。研究および開発の拠点となる東北センターに加えて、成果の普及に向けた情報共有の起点となる東北サテライトを有する利点を十分に活用して、様々な産学官連携・交流活動を通した人材養成の観点でも、東北地区のお役に立てる組織になりたいと考えています。

係の皆様方の、益々のご支援・ご協力をお願い申し上げるとともに、産総研を活用頂く立場から、忌憚のないご意見・ご要望をお寄せ頂ければ幸甚に存じます。




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