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産業技術総合研究所 東北センター

今こそ結果の出る連携を!
( 独 ) 中小企業基盤整備機構 東北支部長 田村 朝彦

年9月に中小機構東北支部長に着任した田村です。直前は中小機構本部で企画部長をしておりましたが、その前は中小企業総合事業団の情報・技術部長でした。平成8年に新事業支援準備室長となって以来10年間ほとんど全ての期間、中小企業庁技術課と仕事を共にしてきました。思い起こせば、小島技術課長(当時)の指示で産総研の連合部会にも数々参加したり、公設試の活性化のための研究会の開催、米国NISTの年次総会に、公設研の所長さん達を派遣したりもしました。中小企業施策としての産学交流会のスタートも私の時で、東工大の助教授として通産省から出向していた塚本さん(現四国経済産業局長)と生みの苦しみを分ち合いました。脇本課長とは金型・ロボット産業の技術高度化をユーザー企業と連携して進める戦略的基盤技術力強化事業と企業による事業化を重視するスタートアップ助成事業を立ち上げました。現技術課長の後藤さんからは、メッキや金型、鋳鍛造等地域の中小企業が担っているローテクといわれる分野の存在こそ日本の製造業の国際競争力の源泉であり、施策の重点対象とすべきという熱いお話を伺ったのも記憶に新しいところであります。
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うして振り返って見ますと、10年前出会いの場の提供から始まった施策が、新しい製品やサービスを生み出し、経済の活性化、雇用の増大と言った結果を求める施策に大きく舵を切ってきたことが分かります。施策を進める体制も大きく変化しました。産総研、国立大学・ 高専そして私どもも独法化し中小機構となりました。ご承知 の通り、独立行政法人とは、国が中期目標を定め、当独法人が中期計画を立てて、その実行をコミットし、その結果を、第3者による評価委員会が 評価する という 制度です。その評価 如何によっては予算の縮減あるいは組織 の存 廃 にも 及ぶという緊張を強いられる組織に変わってしまったのです。

々は今、中小企業による新規事業の推進により地域経済を活性化させるという共通のミッションを持つことになりました。これまで研究機関、教育機関、中小企業施策の実施機関として、緩やかな、単発的な連携を維持して来ましたが、第3者の評価に耐えられる具体的成果を挙げるためには、我々が運命共同体であるとの認識の下、具体的、継続的連携を構築することが重要ではないでしょうか。また、地域の意欲ある中小企業との連携を強化し、彼らのニーズに応えるために必要な変革を実行しなければなりません。中小機構東北支部は地域金融機関との連携を東北全域で進めています。我々の新しい連携に地方公共団体と地域金融機関を加えて、東北の中小企業に行動を起こさせる運動を皆様と一緒に展開したいと考えています。


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