研究内容Research
海洋鉱物資源開発に係る環境影響評価に関する研究
コバルトリッチクラストやマンガンノジュール国際鉱区の開発を想定し、国際海底機構のガイドラインに基づく環境ベースライン調査と環境影響評価に係る研究を推進しています。関連して、海洋鉱物資源形成に係る物質循環的観点からの基礎研究についても実施し、環境影響評価への応用可能性を探っています。
表層型メタンハイドレート開発に係る環境影響評価に関する研究
表層型メタンハイドレートの開発に係る海洋環境への影響評価研究に取り組んでいます。表層型メタンハイドレートが分布する海域における環境調査手法の検討、種々の化学分析装置や遺伝子解析機器などを用いた試験方法の開発・高度化を進めると同時に、水槽など陸上の施設を用いた疑似現場環境試験も実施しています。
融合研究ラボ「環境調和型産業技術研究ラボ」に係る研究
産総研の融合研究ラボ「環境調和型産業技術研究ラボ(E-code)」では、「海洋環境研究チーム」と「沿岸環境研究チーム」の中心として活動し、それぞれ「環境調和型の海洋資源開発に向けた環境影響評価技術の研究開発」と「気候変動下の持続的な沿岸域利用のための環境リスク評価技術の開発」に取り組んでいます。
サンゴ礁生態系の保全および温暖化・海洋酸性化等の地球規模環境問題解明に資する研究
高CO2時代に対応したサンゴ礁保全に資するため、ローカルな環境負荷の閾値設定に向けた技術開発と適応策の提案や、海洋酸性化と貧酸素化の複合影響の総合評価についての研究を実施しています。さらに、サンゴ骨格等を用いた過去数百年や完新世、最終間氷期の海洋環境変遷の復元と解析に関する研究や、沿岸・外洋域における物質循環の変遷に関する研究を実施しています。
「海域地質図プロジェクト」および「沿岸域プロジェクト」に資する海洋環境に関する研究
地質情報研究部門の「海域地質図プロジェクト」に参加して、知的基盤整備への貢献を図っています。また、沿岸域に立地する多くの都市における地質災害の軽減をめざして、「沿岸域プロジェクト」に参加し、海域-沿岸域-陸域をつなぐシームレスな地質情報の整備への貢献を図っています。